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リアル店舗とECの連携-成功事例にみる共通点【前編】

厳しい市況の中、EC売上が順調に伸びている企業がいるその一方リアル店舗の売上が減少しているという現状。ECへの積極投資&リアル店舗との連携深化を進めることで売上アップを目指すには?成功している企業の事例を見てその秘密に迫ります!【前編】


コロナの影響により大きな打撃を受けている小売業界において、いち早くデジタル化を取り入れていた企業ではECの売上を大きく伸ばしています。

非常に厳しい市況の中、EC売上が順調に伸びている企業がいるその一方で、リアル店舗の売上が減少している企業が多いという現状。

ECへの積極投資&リアル店舗との連携深化を進めることで売上アップを目指すには、どうすれば良いのでしょうか。今回はそうした取り組みに成功している企業の事例を見て、その秘密に迫ってみたいと思います。
(2回に分けてお送りします)

TOPICS:
【前編】
1.  ワークマンにみる成功事例

2. ビックカメラにみる連携事例

3.アダストリアにみる成功事例

【後編】
4.ベイクルーズにみる成功事例
 
5.ECエバンジェリスト川添氏が語る「EC×実店舗」

6.まとめ


衣料品業界

1. ワークマンにみる成功事例

全国900店舗以上の実店舗を持ち、作業服や作業用品、アウトドアウェアの販売で知られるワークマンは、2021年3月期のチェーン全店売上高を1466億円(前期比+20.2)、EC売上高を24.4億円と報告しています。

ECの活用は、加盟店(実店舗)への送客(お客様の流れを作る)が目的であり、店舗在庫を活用したオムニチャネルの推進に「店舗での在庫+受け取り」を軸にしたClick&Collect(クリック&コレクト)を展開しています。

3月期決算報告の中で、店舗の受取比率は57%であったと報告しており、今後は70%を目標に設定しているとしています。

東京ガールズコレクションなどのイベントやメディア露出の高まりでオフィシャルHPへのアクセスが急増し、2021年3月期の店舗検索ページ閲覧数は年間2800万PVで、前期比470万PVの増加だったとし、潜在ユーザーを店舗での受け取りに誘導していく考えを示しました。

コロナ終息後もECの需要は引き続くとし、ECと店舗を引き続き連携させながら、利益率の改善を図っていくとしています。

 

2. ビックカメラにみる連携事例

「実店舗とECの融合」への取り組みを進めるビックカメラは、店頭の電子棚札とECの連携を2020年から推進しています。

店頭の商品にはQRコードがついており、ユーザーがスマホでスキャンをすると商品の詳細情報やレビューを確認できるもので、購入への後押しをねらいます。

ビックカメラが発表した2021年8月期(前年比較)のビックカメラ単体の売上高は、都心店舗での人口減少やインバウンドの激減が重なり、実店舗の販売が低迷しました。結果、EC事業は大きく売上を伸ばしたものの、実店舗の低迷を補うには至らなかったというものでした。

しかし、今後もECニーズは続くとして、使いやすいECサイトを志向しつつ店舗の販売力を強化するために、「お客様目線で、分かりやすく買いやすい売場づくり-導線の見直し」と「暮らし役立つ女性の提案を活かして接客力強化」に力を入れていくとしています

 

3. アダストリアにみる成功事例

アダストリアの公式オンラインストアには、2018年から「STAFF BOARD(スタッフボード)」というコンテンツがあり、店舗スタッフがスタイリング写真を投稿しています。
コロナ禍において、実際に店舗で試着などができない状況下で少しでも商品の使用感がわかりやすくなるようにと、参加スタッフを1.5倍に増員した結果、「STAFF BOARD」経由の売上が大幅に伸長し全体売上に貢献しました。

ショップやスタッフのInstagramアカウントによるLIVE配信も人気で、商品の紹介や着回しの提案、質問へのリアルタイムでの回答などオンラインでの接客を実現させ、コロナ禍で店舗休業をせざるを得なかった期間においても、顧客との活発なコミュニケーションに成功しました。

ハイブランド

前編はここまで。後編はベイクルーズの成功事例と、ECエバンジェリストの川端氏のお話を踏まえ、ECへの積極投資&リアル店舗との連携深化を進めるためのポイントをご紹介します。
【後編】
こちら



■ Flow Solutions 会社概要

株式会社Flow Solutionsは、2016年にデータ活用プラットフォームの提供を開始し、アパレルや雑貨店、家電量販店など、これまで100社以上・900店舗以上へのシステム導入と3,000以上のセンサー接続実績があります。 リテールデータ活用AIプラットフォームFlowは、IoTによる人流計測データや既存データとの連携によって店舗状況を可視化し、AI技術を用いた多次元なデータ分析を可能にします。店舗データの活用によって売上改善や業務効率化に効果を発揮するソリューション・ベンダーとして、小売業の課題解決にあらゆるソリューションを提供しています。

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参考:
ワークマン決算情報
ビックカメラ決算説明会資料
アダストリア決算説明会資料

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