リアル店舗を盛り上げよう

アパレル店舗の収益向上に必要な5つのポイント

「我々が収益を得るのは店以外にない」これは、今年4月にユニクロの柳井会長が入社式で新入社員に呼びかけたことばです。アパレル店舗の収益を向上させるために、店舗運営を見直すべきポイントは数多くありますが、その中でも特に注目すべきポイントを5つご紹介します。


ユニクロは1991年にチェーン展開を始め、2001年に海外展開をスタート、2023年には過去最高の売上を記録するなど勢いを増しています。2024年の事業戦略*1 では、国内において地域密着型の店舗の推進や、国内外での人材育成の強化を進めるとしており、今後5兆円、10兆円の売上を視野に入れて成長を続けるとしています。

今回のブログでは、ユニクロを例に、未来の小売店舗が収益を上げていくためのポイントを考えていきます。

目次

効果的な在庫管理
顧客とのコミュニケーション強化
オンライン販売の活用方法
マーケティング戦略の見直し
VMDによる店舗デザイン

 

ユニクロの店舗内でお客様が買い物を楽しんでいる様子

効果的な在庫管理



店舗の収益向上に、効果的な在庫管理は欠かせません。

適切な在庫レベルを維持することで、商品の品揃えや売り場の見栄えを良くすることができます。また、売れ筋商品や需要の高い商品を把握し、最適な発注や仕入れを行うことで、顧客の満足度を高め、売上を増やすことができます。

POSシステムや在庫管理ソフトウェアを利用するデジタル化により、在庫状況の把握や商品の管理がしやすくなっています。

ユニクロは2018年以降、全商品にRFIDタグをつけて活用しています。*2 
このRFID技術は単価などの課題があるものの、導入することで無人レジなどの店舗業務の効率化だけでなく、生産から物流までのサプライチェーン全体の効率化が図れるとしています。

アパレル店 在庫管理

顧客とのコミュニケーション強化



ECショッピングが勢いを伸ばす中、お客様がアパレル店舗に足を運ぶ理由は何でしょうか。それは、リアルな実店舗でしか体験できないコト・モノを求めているのではないでしょうか。

お客様のニーズや要望を把握し、それに応える商品やサービスを提供すること。お客様とのコミュニケーションを強化することで、顧客満足度を高めることができます。

【関連記事】
店舗に入店した全てのお客様に、商品への接点を誘導できましたか?

 

アパレル店内で20代の女性店員が、お客様に声をかけている様子

 

オンラインとオフラインの活用



店舗収益を向上させるために、オンラインとオフラインを活用することは欠かせません。インターネットの普及やコロナの影響により、多くの人々がオンラインショッピングを利用しています。

SNSの発信により、新商品の紹介やスタイリングの提案など、顧客に役立つコンテンツを発信することで、ブランドの認知度を高めることができます。オンラインを活用することで、地域や時間の制約を超えて、より多くの顧客に商品を提案することができます。

先進的な取り組みとしてユニクロは、着こなし発見アプリ「StyleHint」と連動した売場を2020年に原宿にオープンさせています。*3 
ガラスで区切られた区画の壁一面に240台のディスプレイが並び、インフルエンサーから投稿された最新の着こなしを検索、閲覧することで、購入したい商品を簡単に探すことができるというものです。リアル店舗にいながら、オンラインと融合した体験ができる、試着のデジタル化です。

 

VMDによる店舗デザイン



VMD(Visual Merchandising and Display)は、視覚的にブランドの世界観を表現し、新しい価値や経験を提供するマーケティング手法になります。VMDによる体験は、お客様の購買意欲を高め、購入へと導きます。

こうした体験の積み重ねにより顧客満足度を高め、リピーターやブランドのファンを創出していきます。

ユニクロの初期のイメージは低価格路線であったかもしれません。しかし、デザイナーや著名人とのコラボ、海外進出、さらに近年では環境に配慮した製品ラインナップの拡大や地域密着の個店経営などにより、ブランドイメージを向上させ、価値を高めています。*4

eBook   店舗VMDを効果測定する方法

【関連記事】

VMDは接客とは異なり、お客様のペースで商品やブランドの世界観を伝えることができる、いま直ぐに取り組むべきマーケティング手法です!

◆ 成功する小売店VMD施策の4つのポイント

 

 

まとめ


 
いかがでしたか。
今回のブログでは、店舗が収益を上げていくための5つのポイントとして、効果的な在庫管理、顧客とのコミュニケーション強化、オンライン販売の活用、マーケティング戦略の見直し、VMDによる店舗デザインが重要であることをご紹介しました。

グローバルにビジネスを展開する、ユニクロ柳井会長が入社式で新社員に呼びかけたことば、「我々が収益を得るのは店以外にない」*5 は、日本の小売企業が実店舗の収益向上の取り組みを今後さらに進めていく上で、大変心強い言葉ではないでしょうか。

 

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株式会社Flow Solutionsは、2016年にデータ活用プラットフォームの提供を開始し、アパレルや雑貨店、家電量販店など、これまで100社以上・900店舗以上へのシステム導入と3,000以上のセンサー接続実績があります。リテールデータ活用AIプラットフォームFlowは、IoTによる人流計測データや既存データとの連携によって店舗状況を可視化し、AI技術を用いた多次元なデータ分析を可能にします。店舗データの活用によって売上改善や業務効率化に効果を発揮するソリューション・ベンダーとして、小売業の課題解決にあらゆるソリューションを提供しています。
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参考:
*1,4   FAST RETAILING:ユニクロの事業戦略
*2 Locus Journal :RFIDタグを導入したユニクロから学ぶ他業界RFID活用のヒント
*3 FAST RETAILING: グループ企業ニュース
*5 繊研新聞電子版:ファストリが入社式 柳井会長「世界中で最高のチーム作って」

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