店舗運営を学ぶ

意思決定のスピードをあげるためにOODAを活用

これまで業務を改善するためには、PDCAを回すことが常識でした。しかし、このニューノーマル時代にはスピードが求められます。そこでいま注目を集めているのがOODAループです。


これまで業務を改善するためには、PDCAを回すことが常識でした。しかし、このニューノーマル時代にはスピードが求められます。
そこでいま注目を集めているのがOODAループです。

TOPICS:

1.  OODAループとは?

2. OODAループとPDCAの違い

3. OODAループのメリット

4.OODAループはこんなところでも使われている

まとめ
 

 

1. OODA(ウーダ)ループとは?

Observe(観察)、Orient(状況認知)、Decide(判断)、Act(実行) Loop(改善)の頭文字を取ったもので、俊敏に判断し行動する思考法のことです。

OODAループ

Observe(観察
周囲の状況をよく観察し(見る、観る、視る、診る)、多くの情報を的確に収集して把握する。客観的に、何ができていて何ができていないのか気づきを蓄積することが重要。

Orient(状況認知
集めた情報をもとに状況を判断し(分かる、判る、解る)、将来を予測する。過去の経験や知識を掛け合わせて目指すべき方向性や世界観(ビジョン)を作る。正確さよりも方向性や世界観に意味があることを優先させる。

Decide(判断
直感ではなく「直観」で判断する(決める、極める) 。目指す方向や世界観を実現するために最適な手段や方法、順番などを多様な選択肢の中から選び決定する。

Act(実行
決定した方法をもとに実際に行動に移す。意志を強く持つことが重要。

ActのあとはObserveに戻り、OODAをループ(繰り返し)を実行。



失敗や環境の変化があっても、今までの方向性や考え方に捕らわれず、世界観を更新して迅速に切り替えます。

この一連の流れを何度も繰り返すことで、物事を瞬時に判断し行動へと結び付けられる様になり、想定外の事態にも対応できるようになるというものです。

データドリブンな店舗運営


2. OODAループとPDCAの違い

馴染みの深いPDCAサイクルは、もともと日本で生産管理や品質管理に活用されてきた、業務管理や改善のためのフレームワークと言われています。
計画(Plan)に基づいて計画通りに実行(Do)することが重視され、検証(Check)から改善アクション(Action)までのサイクルにある程度の期間を要します。

それと比較すると、OODAループは環境の変化に対応しやすく、短期間で何度もサイクルを回すことができ、意思決定に役立つフレームワークといえます。

そのため、PDCAサイクルは事業部全体での経営方針や計画などの長期的な改善方法として役立ち、OODAループは、その場で柔軟な判断と行動が必要なスピード感ある現場向きの行動指針と言われています。

 

3. OODAループのメリット

OODAループの最大のメリットは、
綿密な計画や指針を立てずに小規模単位で取り組むため

①最速で結果を確実に出すことができる
②想定外な事態にも対応できる
③個々に責任感が芽生える

組織において、また個人においても生産性を上げることができます。


シリコンバレーで急成長している企業の経営モデルはOODAループマネジメントであるとされています。
これまでのピラミッド型の組織構造とは異なり、企業内に自立分散型の組織をつくることで、想定外な事が発生しても、各組織が指示待ちではない自立した行動を取り、状況に応じた素早い対応ができるようになるというものです。結果的に事業転換や新規事業の立ち上げが一気にスピードアップしていきます。

個人の日々の行動についても、計画や目標を立てることに時間をかけず、状況に合わせてその場で考えることで、物事が何倍も早く進むようになります。

個人の生産性を高めることは、結果として、指示待ちや保守的な考え方が減り、グループや企業単位の生産性も上がるようになります。

パフォーマンス向上


4. OODAループはこんなところでも使われている

スポーツや教育の世界でも、OODAループが結果を出すために必須の思考法になっています。

記憶に新しいのは、2019年のラグビーワールドカップです。
ベスト8に輝いた日本チームは、OODAループのフレームワークを採用したことが勝利に結びついたとされています。
キックやオフロードパス(とっさの判断で片手でもパスすること)を取り入れるなど、臨機応変の訓練を日々行うことを重視し、試合中は一人一人が瞬時に的確な判断でプレイすることでチームの得点へと結びつけたとのことです。

 

まとめ

  • OODAループ思考は、想定外な事態にも対応できる、意思決定に役立つフレームワークである。
  • 小規模単位で取り組むため、最速で結果を確実に出すことができることが最大のメリットであり、個々に責任感が芽生え、生産性も高まる。
  • 個人の生産性を高めることは、結果として、指示待ちや保守的な考え方が減り、グループや企業単位の生産性も上がるようになる。


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参考
I&Company OODAループ思考入門 [紹介]

I& Company「OODAループ:PDCAでは生き残れない」

DIAMOND online「シリコンバレーのベンチャーが、失敗からは学ばない理由」

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