「94%」この数値の意味をみなさまはご存知ですか?
先日1月16日にドリーム・アーツ様、ネクスウェイ様と共催でセミナー「来店客分析×店舗力向上 加速するデジタル時代に勝ち残るリアル店舗オペレーション」を行い、弊社も登壇させていただきました。
当日お話させていただいた内容をこちらでレポートしていきます。冒頭の94%の意味についても、記事内でご紹介していきますので、最後までお付き合いください!(こちらの記事は2019年1月のセミナー記事です)
こちらのセミナーは3部構成となり、
1部「ー数字と実例から考えるー リアル店舗で成果をあげる売場づくりとは?」
1部では、株式会社マーケティングラボ 代表取締役 中村 仁 氏より、これから深刻化していく人口減少などから縮小するマーケットの中で、どのように店舗力を向上できるかのヒントを、あらゆる小売企業さまの数値・トレンドから紐解き、お話いただきました。
2部「魅力ある売場づくりを全店で徹底展開したい!その時求められる社内コミュニケーションとは?」
第2部では、株式会社ネクスウェイ 販売支援事業部グループマネージャー 永廣 志帆 氏より、魅力ある売場づくりに必要なコミュニケーションに関して、現状課題や改革のポイントから、店舗と本部のコミュニケーションツールである「店舗matic」と「売場ノート」の活用方法や事例をご紹介いただきました。
3部「現代の売場づくりに重要な要素とは?〜来店客データを活用し、全社で店舗力向上へ〜」
そして第3部では、弊社Flow Solutions カスタマーサクセスディレクター 青葉 美帆子より、「現代の売場づくりに重要な要素とは?〜来店客データを活用し、全社で店舗力向上へ〜」と題し、データ活用を通してお客様視点を用いた店舗運営を成功させるヒントをお話させていただきました。
今回は、この第3部でお話した内容をこちらでまとめさせていただきます。
94%の数値の意味は?
さて、記事冒頭にも出てきましたが、この数値をみなさまご存知でしょうか?
こちらは「日本国内のリアル店舗が占める市場規模の割合」です。
つまり、94%、実質ほとんどが実店舗で購買をするお客様だということです。
近年、eコマース分野が大きく成長していますが、日本国内のBtoCのEC化率は未だに5.79%です。みなさまの企業ではどのぐらいの割合でしょうか?
日々あらゆるメディアで流れてくる「デジタル」に耳を傾けていると、デジタル化が進んでいる印象を受けますが、お客様はいまだ最終的にリアル店舗での購買を行う傾向が見受けられます。
しかし、カスタマージャーニーの中には、ネットでの情報収集、SNSで広告を見る・・など様々なチャネルを経過しています。このように、オムニチャネルが期待されている中で、実店舗においてもより多くのデータを収集し、結びつけ、カスタマーエクスペリエンスを価値のあるものに結びつけていく必要がありますよね!
店舗に来店されるお客様を分析するというのは1つの手段にはなりますが、
「売上を向上したい」
「お客様にとって魅力的な売場づくりをしたい」
「スタッフのパフォーマンスを最大化して、働きやすい環境を作りたい」
こういった店舗運営目標達成への大きなサポートツールとなります。
そして、みなさまが目指す様々な目標達成までの道のりに、共通課題があると私たちは考えています。
ここで、リアル店舗の価値向上のために乗り越えるべき課題とデータ活用のポイントをご紹介させていただきます。
課題あるある①
経験値や体感「だけ」に頼る
お客さまの体験や店舗の売上において重要な売場づくり。感覚頼りでは、店長の見解と、スタッフが売場で得た所感にギャップが生じてしまいます。
店長からのディスプレイ変更の指示も、「お客さまの入りが減っている気がするから」「入り口に置いている商品の売れ行きが良くなさそうだから」といった曖昧な理由では、スタッフはその理由や背景に確信が持てません。
そこで入店状況のデータ分析により、どの時間に売場整理をするべきか、どの商品をどこに陳列するべきかを明確化。お客さまの行動データに基づいて、効率的にスタッフの配置や売場づくりができ、教育や指示にも説得力が生まれます。
課題あるある②
店舗と本部、各部署でコミュニケーションにムラがある
日々さまざまな業務に追われるなか、電話やメールで報告や確認の連絡をしていると、情報伝達にタイムラグがあったり、現場の状況が見えづらかったり、コミュニケーションにムラが生まれてしまいます。
本部のスタッフは施策の効果を知るために報告を待たなければならず、新しい施策のヒントも得られません。
そこで、データにより店舗を可視化し、問題の発見と改善に取り組むことで、お客さまサービス向上・店舗運営の効率化を実現。
入店率・購買率やヒートマップから店舗を分析し、売場づくりに活かすことで売上増加につながります。さらに成功事例を分析し施策として他店舗に共有することで、成功を広げるサイクルを確立できます。
課題あるある③
データを社内で蓄積していても使えない
データを共有する画面がなく、本部とSV、店舗間のやり取りにExcelやメールを使っているというケースは珍しくありません。
しかし、それではデータの取得から共有までに長い時間がかかってしまい、せっかく集めたデータを活用できるチャンスを逃してしまう可能性があります。また、せっかくシステムを導入しても、精度が良くない・わかりづらいためにデータが使えない、ということも起こり得ます。
こういった問題の多くは、システム導入がゴールになってしまい、本来の目的であるはずのデータ活用の方法まで考えられていないことが原因です。
適切で効果的なPDCAを回す環境をつくるためには、システムの「現場での使いやすさ」「精度が高く信頼できるデータ」「リアルタイムデータによるスピード感のあるコミュニケーション」が重要です。
データを集めるだけでなく、それをどう活用すれば成功に導くことができるのかを現場目線で考えなくてはなりません。
このように、現代の売場づくりに重要なのは、デジタルを利用した「お客さま中心」の戦略です。お客さまデータを中心に「洞察」「意思決定」「実行」をおこない、データの共有から、スピーディに的確なアクションを起していくことで、店舗力の向上実現へと繋がるというお話をさせていただきました。
■ Flow Solutions 会社概要
株式会社Flow Solutionsは、2016年にデータ活用プラットフォームの提供を開始し、アパレルや雑貨店、家電量販店など、これまで100社以上・900店舗以上へのシステム導入と3,000以上のセンサー接続実績があります。リテールデータ活用プラットフォームFlowは、IoTによる人流計測データや既存データとの連携によって店舗状況を可視化し、AI技術を用いた多次元なデータ分析を可能にします。店舗データの活用によって売上改善や業務効率化に効果を発揮するソリューション・ベンダーとして、小売業の課題解決にあらゆるソリューションを提供しています。