なぜこのような接客スタイルが受け入れられるようになったのでしょうか?
今回は以下の4つのポイントから、日本の小売業における「接客」について考えてみたいと思います。
Topic
1. 日本人の接客は素晴らしい?
2. 日本の接客はサービス過剰?
3. 過剰接客になってしまう理由
4. 必要以上に干渉しないナチュラルな接客
1. 日本人の接客は素晴らしい?
前述の、ファストファッションに多く見られる「接客しないで売る」というのは旧態依然の接客スタイルに比べると革新的なものでした。
日本では、ほとんどの場合、暗黙の了解として、客>店員という「主従関係」が成立しています。
そのため、日本の接客業では、往々にして求められるレベルが高く、サービスを提供しすぎてしまう=過剰となってしまっている場面も見受けられます。
ときには、客であれば当然というような偉そうな態度をとって、クレーマーや理不尽な要求を突きつける客に遭遇します。
そういった場合に、客と店員の関係性が対等でない場合には、店員の立場はどんどん低くなり、ともすると接客する側にはストレスが溜まりがちです。

2. 日本の接客はサービス過剰?
一方、海外での接客スタイルとはどのようなものでしょうか?
もちろん国によっても多少の違いはありますが、多くの国では「店側」と「客」が対等であるという傾向が強く、海外旅行をすると、日本と海外の接客スタイルの違いに驚くことが多いです。
接客中でも携帯電話をいじったり、いきなり友達のような感じで話しかけてくることもあります。(仕事中に携帯電話は日本ではNGレベルですが...)
チップのある国では、チップを渡さないと、接客レベルが下がるというようなことも聞くことがあり、そういった意味では、チップを渡されなくても、常にレベルの高い接客を行う店舗のスタッフには頭が下がる思いです。
しかし、商取引というのは本来対等な関係の上に成立しているものです。
客が店にお金を渡して、商品を得る(つまり物々交換であるとも言える)取引である為、関係性においては、より「対等」であっても良いのではないかと思います。
こういった風潮はすぐに変えられるものではないかもしれませんが、接客する側、される側が少し意識を変えてみるだけでも世の中の流れが変わっていくのではないでしょうか。
3. 過剰接客になってしまう理由
店員からの提案を受けたりや相談に乗って欲しいというというお客様がいることも確かですが、接客が煩わしくて、「極力接客しない」スタイルのお店に居心地の良さを感じてリピートする客が増えています。
時として、接客が過剰になってしまうのは、商品を売るためには「声がけ」が基本であるという古くからの日本の接客スタイルにあるのではないでしょうか。

4. 必要以上に干渉しないナチュラルな接客
日本の接客は教育が行き届いており、マニュアル化されていることが多いです。
しかし、マニュアル化された接客というのは、時に接客される側にとっても、居心地が悪く、堅苦しく感じてしまうものです。
接客で大切にしたいのは、サービスを提供される側、する側ということだけではなく、あくまでも「人」対「人」のコミュニケーションです。
対等な関係を築くことで、はじめてお客様目線での提案や、本当の意味での「必要とされる」接客ができるようなるのではないかと考えています。
百貨店の売上が低下しているという現状を見ても、今後多くの小売業で接客スタイルの変革が望まれていることは確かです。
お客様が本当に接客を必要としている時に
必要な情報を提供する、というサービスが大切です。
そのために店舗データの活用をはじめませんか?

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