シリーズ「 Flowの計測領域の意味と効能」(全6回) ② Flowの「効能 (2/2)」

by Tsukasa, on 2021/10/01 11:00:00

先日から始まったシリーズ企画「Flowの計測領域の意味と効能」。Flowが計測するデータの意味と効果が、小売業の事業展開にどのようなベネフィットをもたらすか、具体的にご説明していく企画になっています。
(前回についてはこちら

今回は、前回からの続き「2. Flowの「効能」」の後半戦です。


(「Flowの計測領域の意味と効能」 全体像)

シリーズ「Flowの計測領域の意味と効能」構成

1. Flowが考える「データドリブン経営」
2. Flowの「効能」
3. 計測領域その1 「①来客数」「②購買率」
4. 計測領域その2 「③来客属性」「④立寄人数」
5. 計測領域その3 「⑤レジ待ち混雑」「⑥試着室利用」
6. 計測領域その4 「⑦店前通行量」「⑧
施設混雑状況」

(「3」以降については今後順を追ってご紹介していきます)

(前回「データドリブン経営」「効能 (1/2)」のおさらい)
・昨今、お客様の顔が見えないインターネットの世界ではWebサイトの解析によって顧客行動を可視化することは当たり前になったが、お客様の顔が見えるリアル店舗の世界ではそのようなツールはほとんどなく、顧客行動が可視化されていない
店舗はデータの宝庫であり、それらデータの活用こそが必要データドリブンな経営
・来客促進や購買促進において、人の流れを把握することは必須。流れがわかれば課題も顕在化され、どのような店舗行動を起こせばよいかの判断基準ができあがる(データの活用・効能

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本日のTOPIC「Flowの「効能 (2/2)」」:
(前回からの続き)
C. 販促効果
D. シフト管理
E. 顧客満足度の向上

F. 来客・売上予測


C. 販促効果

前回触れた「購買促進」となにが違うのか、とお思いかもしれません。しかしその目的は明確に異なります。

店舗の日々は常に試行錯誤の連続です。そこでの販促活動は、非常にスピーディかつ数多く繰り出していく必要があります。その意思決定のスピードを上げるには、「データドリブンな考え方」は大前提な条件です。データを活動指針としてその分析とレビューを行いながら活動しなければ、店舗行動の効率的な管理運営はできません。

「データドリブンな考え方」をベースとした、販促を含めたマーケティング・プレームワークの代表例は、なんといっても「PDCA」です。Plan(計画)ーDo(実践)ーCheck(検証)ーAction(改善)を繰り返すことでその精度を高め、効率的・効果的な施策を展開していく方法は、皆様もよくご存知と思います。

しかしこのPDCAには少し弱点があります。

PDCAは綿密に計画されたプランに基づいて実施されます。つまりPlan(計画)の部分が非常に重要で、策定には時間を要するのが常です。ということは、市場変化の激しい店舗においてそこに時間を割くことは、非常にリスキーです。「忙しくてそんなことやってる時間なんてないですよ!」と、某店舗の店長様に私たちも言われたことがあります。

そこで最近注目されている手法が「OODA」です。

 

OODA

 

OODAとは「Observe(観察)」「Orient(状況判断)」「Decide(決定)」「Act(行動)」を指します。PDCAとなにが違うのか?とお思いでしょうが、決定的に違うのは最初の部分です。

PDCAは、最初に綿密な計画を練る必要があると申し上げました。それに対しOODAは、状況の観察(Observe)と判断(Orient)をさっさと済ませ、意思決定(Decide)して実行に移す(Act)のです。そこに綿密な計画は必要ありません。その代わり必要なのは「状況を観察して判断できるデータとシステム」です。

販促効果測定の「ある・ある」…色々なところからデータを引っ張り出し、閲覧し、加工してまとめ、ようやく判断できる状態になる…皆様も思い当たりませんか?言うまでもなく、これは非効率的です。なにも店舗にかぎったお話ではなく、本社のマーケティング/販促部門であっても同じことが言えると思います。

至るところに散在する事業に関するデータをまとめ、可視化し、いつでもすぐに分析可能とするプラットフォームがあれば、意思決定のスピードは間違いなく劇的に向上します。先程申し上げた「データドリブンな考え方」は、このようなデータを活用するシステムによって支えられ、強化されます。「データを収集する」だけでは不完全なのです。データを活用できてこそ、説得力のある、的確かつ迅速な意思決定が成立することを、ぜひご認識ください。

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「販促効果」に貢献する事業KPI:
「来客数」「購買率」
(「店舗前通行量」や特定販促場所の「立寄人数」も分かると、販促内容の浸透具合がさらに可視化され、人の流れが全体的に把握できるようになります)
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D. 「シフト管理」

これまでとは少し違う観点の要素になりますが、店舗経営においてこれほど重要な「トリガー」はないのではないでしょうか。なぜなら、店舗の売上をアップさせるのも、店舗業務の効率化を実現するのも、直接的には「システム」ではなく、まぎれもなく「人」だからです。

私たちはこれまで様々な企業様にお会いしてきました。そこで投げかけられる究極の質問、それは「Flowを導入すれば、ウチはどれだけ儲かるんですか?」。その時、私たちはこうお答えします。

Flowを導入すれば売上が上がるわけではありません。なぜならFlowは、店舗スタッフの皆さんに代わってお客様に商品を販売するわけではないからです」
「しかしFlowを導入することで、確実に、店舗スタッフの効率的な配置やシフトが実現し、店舗販売力の効果的な底上げにつながります

「Flowが、事業KPIの可視化によるデータ活用の強力な機能と共に、店舗の売上アップに貢献することは、間違いありません」

Flowの計測データは売上に貢献するだけではありません。シフト管理をより効果的にします。
スタッフのシフト組成を行う際、店長の皆様は希望シフトを集め、日別・曜日別・時間帯別の売上や来客数、売上予算などと睨めっこしながら考えているケースがほとんどだと思います。しかしそれは「来客→店内回遊→購買」の流れになにか変数が加わるだけで崩れてしまう、とても繊細なロジックの上に成り立っていると言わざるを得ません。

 

Serious staff woman writing on notepad at supermarket

 

普段から店外・店内の人流計測とそのトレンドが把握されていれば、一定の必要接客ボリュームが見えてきます。また、店舗内の混雑状況やレジ前の混雑状況も可視化されていれば、混雑による売り逃しのリスクを回避する対策も打てます。来客数や購買数、売上予算だけでなく、もっと店舗のデータを活用すれば、より効果的・効率的なシフト組成が可能となるのです。感覚知や経験値ではない「データドリブン」な店舗運用は、店舗環境の急な変化にも「データ分析と活用」が意識され、柔軟に対応できます。

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「シフト管理」に貢献する事業KPI:
「来客数」「レジ待ち混雑」「試着室利用」「購買率」
(「店舗前通行量」や特定販促場所の「立寄人数」なども分かると、販促内容の浸透具合がさらに可視化され、人の流れが全体的に把握できるようになります)
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E. 「顧客満足度向上」

さすがにこの話題はFlowと関係ないんじゃない?と思われた方もいるかもしれません。しかし、Flowが目指している理想像は、実はここにあります。

何度も申し上げて恐縮ですが、Flowは、直接的には、小売業を中心とした店舗を持つ企業で働く方々に向けて、店舗データの収集・分析・可視化を提供し、データ活用を促進することで売上増大や業務効率化に寄与するものです。

「店舗データの収集」ということは、店舗に関する様々なデータを計測・取得するということです。つまりそれらデータを活用すれば、さらにふみこんだ施策やシステムを構築することができます。

たとえば、来客属性。WEBカメラを使って来店客の性別・年齢層などを分類してデータ化します。これをPOSデータと照合して来店客の属性と購買客のそれを対比させることで、店頭販促や接客と実購買のズレを補正することができます。

この来店属性を例に、もう少し具体的なケースを考えてみましょう。

とある雑貨小売の企業は、リアル店舗とECの両方を持っています。リアル店舗では多くのデータ収集と分析・活用が行われていて、店舗状況の可視化がかなり進んでいます。また、お客様向けアプリも提供しています。アプリにはポイントカードが登録でき、店舗/ECでの購買時にポイントカードを提示することで特典を得ることができます。

この企業は常日頃、「アプリユーザーにもっと購買を促したい」と考えていました。そこで、リアル店舗の来店属性データによって得られた「最も傾向値の高い層」をターゲットと設定、そのデータを使ってアプリ内で購買を促す施策を考えました。以下のような取り組みです。

店舗の来店属性データから得たターゲット層と、アプリ利用者の属性データを照合し、合致したユーザー群を3分割してそれぞれに施策を展開

グループA 来店を促すメッセージの送信
グループB EC利用を促すメッセージの送信
グループC なにもしない

各グループのユーザーがその後どのような購買行動に至ったかを追跡
(ポイントカード番号によってリアル店舗/ECでの購買行動がわかる)

つまり、アプリ・ユーザー内の「リアル店舗でのメイン・ターゲット層」に対して働きかけ、来店数や購買数に変化が見られるかどうかをA/Bテストする、という取り組みです。これはリアル店舗の「来店属性」がなければできない発想です。
アプリの属性データをリアル店舗に流用するケースは時々見かけますが、上手く活用できないことが多いようにお見受けします。というのは、リアル店舗の属性分析がきちんとデータ化されているケースが残念ながらまだ少なく、アプリの属性データを受け止める器がないからです。

 

Glowing blue matrix falling in data center

 

こうしたケースは、アプリを介してオンライン(EC)ーオフライン(リアル店舗)間のお客様行動を活性化させ、相互送客が期待できます。これは「OMO/Online Merges with Offline」に含まれる考え方であり、「DX/デジタルトランスフォーメーション」と言って良いものだと思います。
OMOのベネフィットは、単に売上増だけではありません。ECであってもリアル店舗であっても、場所を選ばずに自然と購買が循環するサイクルを構築し、顧客をファン化させることが大いに期待できます。

Flowで収集・可視化されたデータが、店舗でのデータ活用による顧客体験の改善と、外部システムへの寄与による顧客体験の改善によって、包括的な顧客満足度の向上につながっていくーーー店舗データの収集と活用は、顧客満足度につながります。私たちはそう確信しています。

 

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「顧客満足度」に貢献する事業KPI:
「来客属性」「来客数」「購買率」
(店舗データの分析とデータ活用の仕組みが整っていれば、外部との連携によってより良い顧客体験を提供するDXが構築できます。外部データを店舗データに流用して活用することも可能です)
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F. 「来店・売上予測」

ビジネスにおいて誰もがほしい情報、それは「未来予測」ではないでしょうか。

店舗は言うに及ばず、本社も含め、日々の売上進捗に精一杯で、その先にある見込や予測についてはその精度含め非常に難しいと思います。ましてや、現在も続くコロナ禍は市場の読みをより不透明なものにしています。感染の波がいつまた訪れるかもわかりませんし、世界はコロナ前の状況にはもう二度と戻らないのではないか?という予測すらあります。

(小売業を取り巻く環境と経営課題、そしてそれらに貢献するFlowの機能についてはシリーズ「経営課題に対するFlowの有効性」にて解説しています)

正直申し上げれば、誰も未来のことなどわかりませんが、店舗データを分析することで、見えてくる予測値はあります。しかしそれは、過去時系列のPOSデータだけ見ればわかる、というものではありません。売上を構成する要素を複合的に組み合わせてはじめて、予測は精緻に成立します。

釈迦に説法ですが、売上は数字上では客単価の積み上げです。そこには購買者数や購買内容が関係し、購買頻度によってその人数がさらに積み増しされ、購買率によって購買者数を生み出す来客数を見込むこともできるでしょう。そして来客は突然発生するわけではないので、店舗前通行量との関係をチェックすることも当然必要です。

「店舗前通行量~来客数(来客率)~購買客数(購買率)」の流れは、予測において少なくとも把握しておきたいポイントです。人流計測と把握は来店予測に活かすことができますし、売上予測への影響が非常に大きい要素です。
「来客属性と購買客属性の照合と店内接客内容のマッチング」「VMDによる特出し商品展示コーナーの立寄人数と購買内容の相関性」などは、客単価や購買内容に影響します。こちらもまた精緻な予測には必要です。

こうしたデータ群をすべて集計・計算して予測値を自身で導き出すことは、統計学をバックグラウンドに持ったデータ・サイエンティストでなければ極めて難しい。そしてそのような人材は、どの企業にもいらっしゃるわけではありません。

 

総務省「令和3年版 情報通信白書」

(総務省「令和3年版 情報通信白書」より抜粋)

 

上図のように、50%以上の企業が「人材不足」と回答しています。DXを推進するためには、DXを理解し社内で旗振り役となってくれる専任者が必要ー皆様も同様の感想をお持ちでしょうか?

しかし実際のところ、「DXを進める上での人材不足」というより、実は「計画性をもってデータ活用の旗振り役となってくれる方が少ない」のではないか?ー偽らざる私たちの印象です。

弊社Flowのシステムの導入は、技術的に高難度なものではありません。Flowは非常に多様なIoTーセンサー、WEBカメラ、Wi-Fi、ビーコン等ーをサポートしており、類似サービスにありがちな「ウチのシステムは●●製のセンサーしかサポートしていないので、このセンサーも買ってください」ということがあまりありません。既存システムとの連携もスムーズに行うことができます。

問題は、経営的・営業的な観点で「データの可視化が目的ではなく、データの活用が目的である」という意識と社内啓蒙の徹底が必須だということです。この旗振りがしっかりできている企業様は、Flowを大変有効に活用されています。もちろん、私たちも定期的にサポートさせていただいてます。

Flowは収集・統合して分析したデータの範囲で、来客数や売上の予測を提示することができます。この有効なデータは、上記のようにしっかり引っ張ってくれる企業内体制がないと、数値だけが独り歩きして店舗行動へ影響が出てしまう可能性すらあります。

便利なシステムであればあるほど、企業内での手綱をしっかり握った啓蒙・指導とリーダーシップが必要です。私たちも喜んでお手伝いしますので、ぜひご相談ください。

 

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「来店・売上予測」に貢献する事業KPI:
「来客数」「購買率」「店舗前通行量」
(特定販促場所の「立寄人数」や購買客の「購買属性」なども分かると、より精緻にデータ分析と予測が可能になります)
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ここまで、データを使った店舗経営の有効性と、Flow全体がもたらす効能について簡単にご紹介しました。いかがでしたでしょうか?

Flowは、取得した事業KPI直感的にわかりやすいUIで一覧表示し、問題点を顕在化させます。店舗・エリアマネージャー・本社それぞれの視点でデータを取りまとめるため、それぞれの立ち位置でデータが可視化され、データ分析のスピードはもとよりそれに伴う意思決定のスピードも上がります店舗行動にも活用し、企業全体がデータを活用した「データドリブンな経営スタイル」にシフトすることができます。

Flowの計測領域のもう少し詳しい内容については、今後以下のようにご紹介していきます。引き続きご一読ください。

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シリーズ「Flowの計測領域の意味と効能」更新予定

  1. Flowが考える「データドリブン経営」
  2. Flowの「効能 (1/2)」(来客促進、購買促進)
    公開済

  3. Flowの「効能 (2/2)
    (販促効果、シフト管理、顧客満足度向上、来客・売上予測)
    (本ページ)

  4. Flow計測領域その1 「①来客数」「②購買率」 
    (10/04月 公開予定)

  5.  Flow計測領域その2 「③来客属性」「④立寄人数」
    (10/11月 公開予定)

  6.  Flow計測領域その3 「⑤レジ待ち混雑」「⑥試着室利用」
    (10/18月 公開予定)

  7.  Flow計測領域その4 「⑦店舗前通行量」「⑧施設混雑状況」
    (10/25月 公開予定)

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Flowおよび弊社に関してのお問い合わせはこちらまで。貴社のお悩みをぜひお聞かせください。お待ちしています。



#小売業 #リテール #計測 #店舗 #データ活用 #分析


この記事を書いた人

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Flow Solutions マーケティングマネージャー。マーケに関する全てを指揮・監督。Webマーケティングでは最近VSOが気にはなるが、B2Bビジネスでの有効性に少々疑問。一方、既存顧客の評価がやはり貴重で尊いことを重視し、現在CS担当となにやら画策中(ヒミツ)。

■ Flow Solutions 会社概要

株式会社 Flow Solutions は、2016年にデータ活用プラットフォームの提供を開始し、アパレル、雑貨店、家電量販店など、すでに100を超える法人様の売上改善や業務効率化に貢献してきました。
店舗可視化IoTシステムを通じて取得する顧客行動データの提供、データ活用のためのアフターサポートなど、経営課題解決のための様々なソリューション・メニューをご用意し、現在さらなる進化を遂げるべくシステム開発に勤しんでいます。
店舗経営のお悩みやDX導入検討など、なんでも結構です。ぜひお気軽にお問い合わせ下さい!

スタッフブログNobuhito

Topics:経営課題小売業データ活用シリーズ「Flow計測領域の意味と効能」Flow計測内容・意味
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