シリーズ「小売業の経営課題に対するFlowの有効性」(全6回)③Flowの有効性ー事業KPIの統一

by Tsukasa, on 2021/10/04 11:00:00

シリーズ企画「小売業の経営課題に対するFlowの有効性」。前回までは企業を取り巻く環境と経営課題について、弊社の想いと共にお伝えしてきました。
第1回「4つの環境変化
第2回「4つの経営課題

これらをふまえ、今回からより具体的に、Flowの機能・特徴がいかに経営課題に対して有効であるか、ご説明したいと思います。最初は「事業KPIの統一」について、です。

大仰に聞こえるかもしれませんが、指標とすべきKPIにおいて企業内で認識にズレがあっては意味がありません。店舗を持つ小売業であればなおのこと、本社・店舗それぞれのKPIを今一度確認すべきと思います。

FlowによってそのKPIの整理が実現します。ご一読ください。

 

本日のTOPIC「事業KPIの統一」: 
  1. KPI設定の3つの落とし穴
  2. Flowで実現するKPI推進


A. KPI設定の3つの落とし穴

KPI、正式には「Key Performance Indicators」。日本語では「重要業績評価指標」。今や普通に使われるようになった用語で皆様も馴染み深いと思いますので、説明は割愛します。

一般的に企業の「経営目標」というと「売上」もしくは「利益」です(これら最終目標をKGI=Key Goal Indicatorsと呼ぶこともあります)。そこを目指すために重要なポイントとなる構成要素に数値目標や目安を設定し(KPI)、それらを管理するーーーしかしその運用は非常に難しい。

ではなぜ、難しいのでしょうか?その答え自体は簡単です。自分以外の存在が関わるからです。

自分ひとりですべてをこなすことができるのならば、自己裁量で物事を進め、完結させることができます。しかし現実はそうはいきません。企業体は働く人たちがいることが大きな財であり、事業展開の原動力。よって、目標を達成するために皆で共通意識を持つことは必要不可欠で、そのためのKPIの考え方は非常に有効なのです。

 

Smiling handsome speaker standing and explaining graphs on business conference in meeting hall

 

たとえば「売上」を達成するためには、それを構成する要素を理解し分解しなければなりません。つまり、

「売上」=「客単価」x「(レシート数(≒購買客数)」

の計算式を成り立たせている要素をさらに明らかにする必要があります。その因数分解は(使い方はちょっと違うのですが)5W2Hを意識すると整理しやすいと思います。

構成要素:
購買理由(WHY)、購買内容(WHAT)、購買日時(WHEN)、購買場所(WHERE)、購買者(WHO)、購買金額(HOW MUCH)、購買点数(HOW MANY)

構成要素まで分解できたので、これらで数値化目標を作ればよいーここがまず落とし穴・その1です。構成要素そのものをKPIにしてはいけません。なぜならこれらは、売上を構成する「結果としての要素」に過ぎないからです。これら要素を改善・促進するための活動を考えたとき、初めてKPIは見えてきます。
「購買内容」を例にとると、商品関連(商品ラインナップ、種類、サイズ、色、商品在庫など)、価格関連(値頃感、競合他社商品との対比など)、マクロの販促関連(商品のプロモーション施策、広告など)、店頭の販促関連(商品の店頭露出状況、店頭での販売スタッフによる案内など)が挙げられると思います。

よし、ではこの活動たちにKPIを設定しようーここが落とし穴・その2です。「購買内容」において、商品関連にKPIを設定…してどうしますか?価格関連にKPI…誰になにができますか?
KPI設定の条件でよくいわれるのは
・事業戦略に準拠
・業績に連動
・具体的かつシンプル
・責任所在が明確
・計測手法が簡単
です。そして目標を達成するために皆で共通意識を持つことは必要不可欠、と先程申し上げました。ということは、人の行動に則した、計測できる、取り組みによって改善できる、イメージしやすいものがKPIであるべきです。

「接客数」「声がけ人数」が店舗でのKPIとして扱いやすいのは、それが「売上」に繋がる活動そのものだからです。その状況を正しくデータ化(可視化)し時系列で売上と対比させることができてはじめて、各スタッフの接客がどのくらい売上に効果をもたらしたかを明らかにすることができ、売上改善につなげられます。

そしてこれが3つ目の落とし穴なのですが、そうしたKPI設定を人任せにしては絶対に成功しない、ということです。
個人的な経験談で恐縮ですが、かつて某B2B2C企業で営業職として働いていた頃、担当する小売業の本社営業統括部長との会話で、目標数値についてこんなやり取りがありました。

私「弊社サービス販売の目標を各店に配分されるのは、どうやって行いますか?」
統括「前年実績をベースにやればいいんじゃないか?月ごとの配分はウチでやるから」
私「目標達成のための取り組みについて、落とし込みはどうやって?」
統括「それはエリア統括に任せるよ」
私「本社ではその手法や指標のようなものは…?」
統括「そこまではさすがに管理しないよ。目標達成してくれればそれでいいから」

「目標達成してくれればそれでいい」…売上が達成できればそれで良いという考え方は、極論間違ってはいないかもしれません。しかし、事業の目標達成のためになにを指標とするのか、本社がはっきりとした計画・戦略を策定した上で定めるべきであり、現場それぞれで考えるべきものでありません。「目標達成してくれればそれでいい」は、現場(店舗)の自主性を尊重した考えのように聞こえる一方、各々がフォーカスする方向が異なり、全体の事業軸が不鮮明となり、結果的にコントロールもできなくなってしまう可能性があります。

「売上」を構成する要素を分解し、それぞれを改善・促進するための活動までを明らかにできたならば、その活動を計測する仕組みづくりと目標設定のガイドラインを企業全体でしっかり統一し、指導するべきです。

「店舗の自主性を許すな」では決してありません。店舗環境やスタッフの成熟度、顧客層など、それぞれにおいて各店独自の事情は必ず存在し、それらを店長やエリア・マネージャーが考慮して柔軟な計画を策定することは大変重要です。ここで申し上げたいのは「従業員全員が同じ方向を向くためには、ひとつの確固たる柱(ガイドライン)が必要」ということです。どの活動にフォーカス・ポイントを置き、KPIとして設定し、改善していくかを考えるための指針があれば、企業全体の事業軸がブレることはありません。

では、そのKPIに対して私たちFlowがどのように貢献するのか、2つのポイントに絞ってご紹介しましょう。

 

B. Flowで実現するKPI推進

①統一されたKPIを可視化できる場の重要性

弊社サービスFlowは「リテール・データ活用AIプラットフォーム」を標榜しています。店舗に関する様々なデータを収集・統合し、事業KPIを可視化・分析するツールであり、店舗活動の課題が顕在化され、その改善によって売上アップや業務効率化に貢献するというものです。

散在する貴重なデータを収集し、店舗全体の状況を浮かび上がらせることは、前段で触れた「どの活動にフォーカス・ポイントを置き、KPIとして設定し、改善していくか」を考えるベースとなります。

かといって、闇雲になんでもデータ収集すれば良いというわけではありません。業種・業態や取扱商材、ターゲット顧客などによって収集すべきデータは変わります。

たとえばアパレルの場合、商品の店頭露出に対する閲覧状況を可視化することは、VMD(ビジュアル・マーチャンダイジング)の観点でも効果的なデータとなります。
店頭ショーウィンドーのマネキンで特出し商品を露出し、その閲覧状況(立ち止まり人数、立ち止まり時間)とPOSデータを照合し、その商品の売上傾向に対するショーウィンドーの効果検証ができるわけです。

たとえば滞在型カフェの場合、店内混雑状況の可視化は事業の成否を左右すると言ってよいかもしれません。
せっかく来店しても、空いているスペースがなければ顧客はカフェを利用できず、不満足で帰るか止むなくテイクアウトするか空くまで我慢して待つかの選択肢しかありません。しかしもしも、店舗の混雑情報をWebサイトやアプリに表示できたら…たとえば信号機のように「赤=満席です」「黄=席数わずか」「青=席に余裕あります」とウィジェット化されていれば、顧客は事前に混雑状況を把握でき、来店時間に余裕を持つことができます。この情報は店舗回転率の観点でも有効なデータになり、傾向値を探ることでスタッフのシフト組成に役立てることもできます。

下図はあくまで一例ですが、店舗に関するデータは様々あります。貴社は、どのデータが貴社事業のKPIとして役立ちそうだとお考えになりますか?

 

DataVisualization(店舗の様々な場面には大事なKPIが沢山存在しています)

 

Flowは、こうしたデータを新規に計測するだけでなく、店舗が既に持っているPOSデータやシフトデータなどと連携することが可能です。つまり、企業の既存システム/データを活かしつつ、新たなデータ計測をプラスすることで、非常に多角的で効率的なプラットフォームが構築できるのです。

こうして、店舗全体でデータ取得の項目と分析、効果測定の手法を、Flow導入によって統一することができます。これは一店舗にかぎった話ではなく、全店に導入することによるそのメリットは非常に大きく、店舗活動の意思決定プロセスが画一化され、どの店舗でもデータを元にした活動にシフトされます。

店長が異動すると店舗運営のやり方が全然変わってしまう、店舗独自ルールがあって慣れない、などといった問題も、Flowで解消されるはずです。店舗間での認識のズレや意識の高低差は是正され、誰しもがデータを閲覧して自店舗はもとより他店舗との比較まで踏み込んで考えるようになり、競争意識も芽生えます。

まとめ:
店舗活動全体の活性化が、Flowで実現することが大いに期待されます。統一されたKPIを活用する場=Flowの存在は、店舗活動において非常に重要かつ効果的です。

 

②店舗のKPIは店舗だけのものではない

「結局Flowは店舗のためのツールでしょ?」と思われる方が多いかもしれません。答えは半分YES、半分NOです。

店舗のデータを収集・分析してKPI状況を可視化するわけですから、Flowは直接的には店舗のためのサービスです。しかし私たちの開発思想の根底には常に、企業全体のデータによる経営強化と顧客体験の向上があります。

店舗状況が十分に可視化されるということは、店舗の課題が顕在化されるということです。それは店舗だけの課題ではなく、企業全体の課題です。
皆様もこれまで一度はご経験があると思います…「いくつかの店舗で既に発生していた不具合を、本社側が把握に遅れ他店舗に通達できず、結局は不具合拡大を阻止できなかった」ことが。店舗データの把握と共有が全社でできていれば回避できたはずです。

店舗のデータは大変貴重です。この宝の山を企業全体が活用できる・できないは、市況厳しいビジネスの世界で勝ち続ける分かれ道であることは、間違いないのではないでしょうか。

 

young woman shopping for fruits and vegetables in produce department of a grocery store supermarket

 

そして、店舗がデータを活用することで効率的・効果的な活動ができるようになれば、それは顧客にとってサービス向上を表すことに他なりません。

…え?と思われましたか?

たとえば、人流の計測と分析によって得られた「店頭販促すべき時間帯」と、購買データとの関連性で紐解いた「今推すべき商品」を活用すれば、店頭声かけやタイムセールを仕掛けお客様にアプローチが可能となり、売上アップという企業側メリットはもちろん、購買客の満足感を醸成できるチャンスを得ることになります。

昨今のコロナ禍で「ファン・マーケティング」という言葉が取り沙汰されていますが、客足の減った小売業において、データによる論理的な作戦立案と工夫で効果的なアプローチを仕掛け、お客様を顧客化(ファン化)するーーー客単価アップや購買頻度アップにつながる取り組みには、データを元にしたアプローチが必要です。だから、私たちFlowは常々お伝えしているのです、「店舗データを活用しませんか?」と。

極端に聞こえるかもしれませんが、店舗のKPIは企業全体のKPIであり、間接的には顧客のKPIでもあるのです。すべては繋がっていて、KPIをキーにしてポジティブなエコシステムが構築されるのです。

 

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いかがでしたでしょうか?Flowは単なるデータ分析ツールではありません。KPIを可視化してデータ活用を促し、店舗課題の改善と売上アップ、そして顧客満足度の向上に寄与できるプラットフォームであることを、ぜひアピールさせてください。
(手前味噌で申し訳ございません)

さて次回は、Flowの具体的な機能のご紹介です。「ダッシュボード」が果たす役割・効果とは?ご期待ください。

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シリーズ「小売業の経営課題に対するFlowの有効性」
更新予定

  1. 4つの環境変化 公開済
  2. 4つの経営課題    公開済
  3. Flowの有効性① 事業KPIの統一 本ページ

  4. Flowの有効性② ダッシュボード   (10/11月 公開予定)
  5. Flowの有効性③ Pulse   (10/18月 公開予定)
  6. Flowの有効性④ 詳細レポート   (10/25月 公開予定)

「小売業の経営課題に対するFlowの有効性」 全体像

(「小売業の経営課題に対するFlowの有効性」 全体像)

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この記事を書いた人

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Flow Solutions マーケティングマネージャー。マーケに関する全てを指揮・監督。先日弊社Webサイトをリニューアルしたが、皆様からの反応が非常に気になっている。「改善の余地は常にある」ーすべては皆様に、Flowに興味関心を持っていただきたいがため、です。

■ Flow Solutions 会社概要

株式会社 Flow Solutions は、2016年にデータ活用プラットフォームの提供を開始し、アパレル、雑貨店、家電量販店など、すでに100を超える法人様の売上改善や業務効率化に貢献してきました。
店舗可視化IoTシステムを通じて取得する顧客行動データの提供、データ活用のためのアフターサポートなど、経営課題解決のための様々なソリューション・メニューをご用意し、現在さらなる進化を遂げるべくシステム開発に勤しんでいます。
店舗経営のお悩みやDX導入検討など、なんでも結構です。ぜひお気軽にお問い合わせ下さい!

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Topics:経営課題小売業データ活用シリーズ「小売業の経営課題に対するFlowの有効性」Flow機能・特徴KPI
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