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【スマートリテーラーの勧め】リアル店舗の強みをより活かそう

作成者: Flow Solutions|2017/02/15 22:40:00

ECサイトが台頭していく中、リアル店舗は今後、どう生き残っていたらいいのか?その対応策は? 



まず「リアル店舗の魅力」について、一緒に考えてみましょう。

経済産業省によると衣類・服飾雑貨などの消費者向け電子商取引(EC)市場は2015年に前年比7.9%増の1兆3,839億円で、15兆円を超える衣類・服飾雑貨市場でのEC比率は約9%とのことです。
欧米では、この比率はすでに10%台後半となっており、日本の約2倍の比率となっております。

日本でも年々ECの売上は伸びており、この傾向は変わらないことは容易に想像できます。

米国同様、日本でもAmazonの売上が相変わらず順調です。
日本国内での売上は、本ブログの投稿時点では2016年度の地域別の数字が発表されていませんが、2015年時点で既に1兆円を超えています。

この売上にはAWSなどの売上高なども含まれていますが、直販でない部分は手数料部分だけが売上高となっていますので、Amazonプラットフォームを使った実流通金額は1.5兆円に達していると考えられ、2016年も大きく伸長していることは間違いありません。
米国ではAmazonの伸びの一方で、Amazonに売上を奪われ閉鎖を余儀なくされた小売業が数多く出てきています。


日本においてもAmazonは多くの小売業において脅威となってきました。これはリアル店舗での魅力が相対的になくなっていることの表れとも言えます。

Webでの買い物は確かに便利です。しかし、販売員との会話もなく、買い物本来の楽しみに欠けるとも言えないでしょうか?
本来買い物は、生活の中で楽しいイベントごとだったはずです。
日用消耗品の在庫補充はともかく、店員さんとの会話から最新の流行情報を取り入れ、例えば自分の趣味嗜好に合った服をコーディネートしながら買うという行為は楽しいひと時なはずです。


買い物時間の節約という意味ではネット上にある在庫の中から商品を選んで自宅に配送してもらうことはとても便利です。しかし、カスタマーエクスペリエンスいう観点からすると少し寂しい感があります。

リアル店舗の強みを活かしましょう!
リアル店舗の強みを活かす3つのポイント
eコマース実店舗参入から見える今リアル店舗がすべきこと

 

 

ネットの世界ではありとあらゆるデータを取得して分析することが当たり前になっています。

顧客の過去の購買履歴(+買い物かごに入れたけど買わなかった非購買商品)や閲覧履歴をもとに、顧客が求めるであろう対象商品をリコメンドする機能も多くのECサイトで取り入れられ、もはや当たり前になっています。


必ずしもこれらすべてのリコメンドは当たらず「どうして私にこの商品を?」というものも多いですが、既に間違っていることにも我々は慣れてしまっている感もあります。いちいち目くじらを立てないほど、機械に慣らされてしまっていることに怖さすら覚えます。


AIや機械学習、ディープラーニングなどITの高度化により、ビッグデータを駆使してより個人に適した内容の、いわゆるパーソナライズオファーとして提示できるようにはなるとは思いますが、実際にはまだまだ発展途上であるのも事実です。(友人の代理で購買したAmazonでの購買履歴をもとに間違ったリコメンドがされるなどは機械ならではの仕業です)

 そこで、述べたいのがリアル店舗の真の魅力です。

優秀なアパレル店員さんは、決して押し売りすることなく、顧客満足を最大化しつつ、企業側の利益も最大にするような接客をしてくれます。このような接客は人間にしかできないことです。


人が買い物に行く時、商品を買いに行くと同時に人との会話も求めているのです。
いくら、コンピュータの能力が高まっても、コンピュータにはできないことがあります。それは、人との会話です。


お客様と会話をすることで、お客様のライフステージだけではなく、趣味嗜好が見えてくる、またお客様と店員との間に信頼関係が生まれてくるのです。私たちは、Amazonのリコメンドメールには多くを求めません。過去の購買実績やたまたま知人に代わって購買注文した商品をも実績として加味されるリコメンドエンジンの限界を知っています。


人は生身の店員さんとの会話を楽しみながら、ショッピングをしたいのです。そしてお客様自身、店舗のエキスパートから的確なアドバイスを求めているのです。「こういう場面では、何を着たらいいのか?」「どうコーディネートしたらいいのか?」など、いろんな疑問を持っています。

Webの世界でもチャット機能がどんどんリアルになってきていますが、Face To Faceに勝るものはありません。

優秀な店舗スタッフは、例えばアパレルショップであれば、来店されたお客様の現在着ている服やアクセサリーから、お客様の趣味嗜好などを仮判断しながら、会話を通じてその内容をより確かなものとしていきます。
自社の商品知識を豊富に持っているだけではなく、会話力も高いものです。

リアル店舗でホスピタリティの提供とライフスタイルの提案までお客様へ踏み込めれば、まさにそれがブランド力となります。
もしアパレル店舗であれば、試着室を利用していただく事で、より具体的なコーディネートの提案ができ、プラス一品のクロスセルが可能となります。

当日のお客様の装いや、興味をいただいた商品の使用目的などをお聞きし、よりお客様へ合わせたご提案が可能です。

最近はオムニチャネル化が進み、お客様の購入チャネルの多角化が進んでいます。お客様への利便性の提供としてECチャネルの提供は避けて通れないかもしれませんが、できるたけお客様に店舗へおいでいただけるような仕掛けも同時に用意したいものです。

 以上、リアル店舗の強みをより活かすための接客力の重要性をお伝えしてきましたが、店舗の実力を測るにはどうしたらいいのでしょうか?

=リアル店舗の実力の測定方法

売上高はもちろん実力測定の1つですが、立地によりそもそもの来店客数には大きな差があります。来店客数のうち、何割のお客様を購買顧客に変換できたのか(ここでは購買率と表します)店舗の基礎体力を測る大きなKPI(Key Performance Indicator)になります。

同じ商品を売っている同一業態であれば来店客数自体には差はあっても購買率には本来大きな差がないはずです。

もし、ここに大きな差があれば、改善の糸口が見つかります。(細かいことを言えば同じ業態であっても、立地特性によって購買率は変わります。例えばオフィス街に立地する店舗のランチタイム時間帯と郊外ショッピングモールに立地する店舗の週末では、お客様の来店動機が異なるからです)
この数値からの分析をすることで、店舗業績改善の糸口を見つけることができます。

全店と該当店舗との比較、さらにブレイクダウンして時間帯別、従業員別などで比較することで問題点を見つけることができます。


来店客数を測定するための機器についてこちらの記事をご覧ください。
来店カウンター設置のススメ
何故売れなかったかを来店カウンターで究明するための3つのヒント



 Webの世界では、お客様の流入経路や流入数、検索ワード、そして自社のWeb内をどう回遊して、何をどのくらいの時間閲覧したのか、結果的に何を購買したのかしなかったのかなどを詳細に分析することが可能となってきました。


しかしリアル店舗については、いままではPOSデータの分析がメインであり、徐々に購買実績の分析やCRMを通じ、ID-POS分析を含めかなり詳細に可能になってきてはいるものの、意外な盲点として、今日の来店客数は何人だったのか?というとてもシンプルなデータが存在していない事が多いのです。Webの世界ではありえないことです。

購買客数データはありますが、店内に入店されたお客様の数(=入店客数)は分かりえなかったのです。


例えば、本部企業が集客目的のプロモーションを打ったとします。もちろん最終ゴールは売上アップですが、最初は集客するための施策です。この評価はどうするのでしょう。来店客数のカウントが出来なければ、POSからの実購買客数を使うしかなかったと思いますが、本来は来店客数を使うべきですね。
Webの世界では決してこのような間違った分析、評価は行われないのですが、実店舗の世界では当たり前のように行われています。

PDCAサイクルを回すためには、リアル店舗においても、正しいKPIを測定する必要があります。
では、そのためにはどうしたらいいでしょうか?

ぜひ、以下のeBook でご確認ください。

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