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売上向上のヒント!3つの顧客行動パターン

作成者: Flow Solutions|2017/01/24 6:50:31

多くの小売店では、KPI(Key Performance Indicator)に対する理解が不足しており、店内での顧客行動を把握せず、急ぎの買い物の顧客を想定した店内レイアウトが一般的です。しかし、目玉商品の目立つ配置やゾーン分析、動線分析などのテクノロジーを活用して、顧客の行動に合わせた売り場を構築し、満足度の高いサービスを提供することが重要となります。本記事では顧客の行動パターンと購入の意思決定についてご紹介します。

ショッパーマーケティングの第一人者、ハーブソレンセン氏の著書「『買う』と決める瞬間」(2010)で、顧客の店内行動について紹介されています。ハーブソレンセン氏の顧客の行動分析によると、顧客の店内での行動は3パターンに分けることができるといいます。

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1.Quick(急ぎの買い物)

・1品のみ買ってさっさと帰っていく
・回遊範囲がせまい
・滞在時間は短い
・歩く速度は遅い

2.Fill-In(買い足し)

・回遊範囲は店全体の5分の1程度
・歩く速度はふつう

3.Stock-Up(まとめ買い)

・回遊範囲が広い
・滞在時間は長い
・歩く速度は速い

そして、この3パターンの中で最も人数が多いのが1.Quickのパターン。
しかし、多くの店舗では、3.Stock-Upの客層を想定した店内設計がされているそうです。

多くの顧客に商品を購入してもらうには、顧客が「これがほしい!」と思える商品をすぐに見つけられるように、店舗主体の店内の全てのエリアを回遊しなくてはならないような見せ方ではなく、顧客の行動を想定した店内のレイアウトにする必要がある様です。

一つ例をあげるとすれば、目玉商品を買い物客の最も集まりやすい場所(=目につきやすい場所)に置くということが有効かもしれません。


また、同書によると、顧客が購入を決める瞬間には、

1.リーチ(目に留まる)
2.ストップ(立ち止まる)
3.クローズ(購入を決定)

の3ステップがあるとのこと。

この考えを踏まえた上で、どうしたら顧客に商品を購入してもらえるかを考えてみると、従来の店舗で重要視されているクローズのステップにのみアクションをフォーカスするのでは不十分であるということが浮かんできます。

一見、クローズのステップで顧客に購入を促すことこそが、売上を上げるための一番の近道に思えます。

もちろん購入の最終段階で、適切な接客を行うことは、購入決定への後押しになることは間違いないでしょう。

しかし、クローズの段階での働きかけのみを意識しすぎて、店頭での接客が押し付けがましくなったり、接客時間を長引かせてしまうのでは、かえって顧客にネガティブな印象を与えてしまうかもしれません。

売上に直結する接客方法を考えることの前に、まずは、顧客に商品を目に留め、立ち止まってもらうことを考慮して売り場をつくる必要がありそうです

それにプラスして、顧客に寄り添った接客を提供できれば、なお良いですよね。 

顧客の多く集まる場所を把握するための「ゾーン分析」や、店内での回遊ルートを調べる「動線分析(導線分析)」、また、クローズの段階で接客が適切に行われているかを調べる「試着室分析」といったテクノロジーを利用するなど・・・

顧客に行動に沿った売り場を作り、より満足度の高いサービスを提供することの助けになります。

 

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