接客を極めよう

育児中の買い物体験ー接客から得る満足を分析

店員が見つからなければ、しばらく切れた電球で我慢し、他店舗で主人に購入してきてもらおうと諦めたかもしれません。購買意欲があるのに、接客の機会が無かった為に店を去る・・これは勿体ないとしか言いようがありません。


私は乳児と幼児の2児を持つ母親ですが、子供を連れての買い物はとても大変で、思った通りのリストはなかなか買えません。買えないというより要らないものが増えている場合も。
 
 
独身の頃の様な、何店舗も足を運び、多数ある中から気に入ったものを手に入れる、といったショッピング体験とは無縁です。
 
女の子の人形2つ 
 
 
誰かに子供を預かって貰えるとしても、数時間が限度。
 
限られた時間の中で、”自分のもの”ではなく”家に必要なもの”を買う頻度が高くなります。
例えば、食材から始まり、台所製品や洗剤などの日用品、玩具の交換電池や切れた電球などなど。
 
ネットショッピングや宅配産業が伸びており、赤ちゃん用のおむつや日用品などに利用されている方も多いですが、やはり実店舗で購入したいものや自分では検索しきれない専門的知識が欲しい商品があるものです。
 
多くの子育て中の方が、同じ様な事を感じられているのではないでしょうか?
 
 
 
1. 切れた電球を買いに行った時の接客
 
とある大型ホームセンターに行った日のこと。
大型ホームセンターは一箇所で様々な用事が済ませられるので、小さな子供のいる家庭には大変有り難いタイプの店舗です。
売り場に行くと、様々なメーカーの様々な種類の電球が陳列されており、価格もバラバラ。
ポップに目を向けますが、電球に口金のサイズが何通りもあり、バルブの形によって光の広がりが違い、昼白色と電球色と昼光色でも色合いが違います。価格に大きな差のある電球とLEDでどれだけの寿命が違うか書いてあるけれど、情報量が多すぎて全く頭に入らない。
次は幼稚園のお友達の誕生日プレゼントを買いに行く予定が待っている...
 
 
 スーパーマーケットの陳列棚
 
  
店舗を見回すと店員さんはおらず、2セクションほど歩くと足早に通り過ぎる店員さんを発見。
声を掛けると丁寧な受け答えで、「担当者ではないので担当の者を呼んできます。」との返答。
担当の方がすぐに駆けつけ、家のどの場所のどんな用途の電球が要るのか、電球とLEDの簡単な違い、などなど。私の知りたいこと、不安に感じていることを情報収集しながらどんどん解決し、提案する接客でした。価格は張りましたがLEDの素敵なデザインの電球を購入しました。家に帰ってから明かりをつけるのが楽しみで、満足いく買い物体験でした。
 
 
 
ここで、接客による購入に至るか至らないかのチャンスポイントが3つあります。
 
店員さんが見つからなければ、➀しばらく切れた電球で我慢し、他店舗で主人に購入してきてもらおう。と諦めたかもしれません。
足早に過ぎる店員の対応が適切でなければ、➁この店の教育はどうなってるのかしら!もう来ない!と友人に話をしたかもしれません。
担当者の商品知識が乏しく、説明が曖昧であれば、③時間だけが過ぎ、、、高単価商品は購入せずにその場しのぎの電球を購入し、特に満足感もないので店に対するロイヤリティーは生まれません。
 
購買意欲があるのに、接客の機会が無かった為に店を去る...  これは勿体ないとしか言いようがありません。
 

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購入に至るアップセルやクロスセルが効果的に行える場所であり、満足度から顧客ロイヤリティーが生まれやすい場所である試着室にど。もっと力を入れて試着室の分析をして利用しませんか?
 
アパレル店舗にとって、返品は出来る限り避けたいものです。お客様にとっても返品することは購入時に期待していなかったはずです。しっかりと対策をすることで返品は減らすことができます!

ハットを被った女性
 
 
2. 自転車に乗りながら履けるワイドパンツを買いに行った時の接客
 
子供を預けてのソワソワ、胸ワクワクのショッピング。
「いらっしゃいませ」と明るい声が聞こえる。
店内をひと通り回遊し、ラックに感じの良いパンツが掛かっているのを発見。体に当てていると、「鏡こちらにありますよ。ワイドパンツ探してらっしゃるんですか?」子供の送り迎えに自転車に乗るので、涼しく引っかからないワイドパンツが欲しい事を伝えると、違う色目や素材があることを提案され、全て試着の運びに。カーテンを開けると目に止まった帽子がパンツに合う。こちらも他の色目があるとの事で、実際ワイドパンツを履いたまま帽子とのバランスを見ることが出来、購入に至ったのです。短時間でしたが試着し、イメージを膨らませ納得の買い物体験が出来ました。
 
 
店内の「いらっしゃいませ」の声のトーンが歓迎されていると思えるものであり、それ以外は声をかけられることなく、自分一人で商品を選ぶ時間が充分にあり、気になり手にした時に初めて商品情報と提案があり、適切な試着室への誘導でとても満足出来る買い物体験でした。
 
この2つの買い物体験をまとめてみると、
 

・商品について知りたい時に店員による接客がある
・商品について店員に豊富な知識がある
・商品が店舗にある
ということが満足感に繋がっていることが分かります。
 

満足が得られる買い物体験はリピーターを作り、子育て仲間などのネットワークを介して情報発信されていくでしょう。

子供を連れての買い物の場合、子供の目を引くような楽しいスペースがあることも、買い物時間を延長できる手段と言えるので、参考にして下さいませ。
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