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何故売れなかったか?を来店カウンターで究明するための3つのヒント

作成者: Flow Solutions|2016/11/21 23:00:00

多くの小売店では、POSデータにより「いくら売れたか」についての分析を行っていると思います。

しかしながら、小売実店舗の売上が業界全体で厳しい状況にある昨今、「売れた結果」だけに注目するのではなく、「売れなかった理由」を探ることが不可欠な世の中に変貌しつつあります。
それを知るために必要なのが、数ある分析技術のなかでも、最も基本的な来店カウンターです。
来店カウンターで来店客数が計測でき、また、来店客数計測で様々な重要指標を算出することができます。

以下の3つのヒントを元に、あなたの店舗のケースに当てはめて考えてみましょう。

 

 

1、購入しなかった人数と割合は? 

小売店舗が売上構築に苦戦する大きな原因の一つとして、「実店舗での買い物人口の減少」が挙げられます。

この傾向の根元にあるものとして、人口の減少、経済の低迷、またECサイトやスマートフォンの普及などが挙げられます。

買い物をしてもらうための買い物客が少ないのでは、売上が向上しないのは当たり前のように思えますね。

また、人口そのものが減っているのですから、買い物人口を増やすことは到底不可能です。

 では、そんな中で売上を伸ばすことは不可能なことなのでしょうか?

 

実際には、来店してくれた買い物客の中から、より多くの購買客を生み出すことで売上を維持する、もしくは大幅な向上を目指すことは可能です。これは、購買率を向上させるということです。

その実現のためには、「購入したお客様」に注目することと同じくらい、「購入しなかったお客様」に目を向けることが大切です。

店舗に足を運んでくれる買い物客はゼロではないはずです。

売上が思わしくない中、来店してくれるお客様はあなたの店舗にとってとても貴重な存在です。 

逆に言うと、せっかくお店に足を運んでくれたのにも関わらず、購入せずに帰ってしまったお客様が多く存在することは大変由々しい事態です。

 

まずは、購入しないお客様が何人いて、それが全体の何%なのかを知りましょう。

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2、ブランドと店舗のファンの期待に応えられている?

来客数とは、いわば「そのブランドと店舗のファン」の人数です。

ファンはその店舗でいい体験ができるであろうという「期待」を持って来店するはずですから、来客数や購入客数を把握することは、店舗やブランドが質の高いパフォーマンスを提供できているかの指標になります。

 

しかし、POSデータという「売れた結果」を表す数字は、そもそも貴重なブランドのファンが、
全体でどれだけいて、そのファンたちの期待に店舗やブランドがどれだけ答えられているか、または、答えられていないか、と言うことまでは教えてくれません。

 

 

例えば、来客数計測初日に10人の来店客数があったとして、5人が購入してくれたとします。

その次の日は、9人の来客数で、3人の購入者がありました。

その次の日は、7人の来客数で、1人の購入者でした。

その次の日は、5人の来店客数中、購入者は0でした。


どうでしょうか。

仮にあなたがリテールディレクターで、もしこの数字を毎日観測していたら、危機感を覚えるはずです。

 購買人数の減少を懸念することはもちろんのこと、

このままでは、せっかく来客してくれている5人のお客様も、いついなくなってもおかしくない。
お客様の心を掴み続けなければ。と、思うのではないでしょうか。

何故、来店しないのか?来店したのにも関わらず、何故購入しないのか?

と言った疑問を追求することは、ファンとの対話でもあるのです。


マーケティング戦略を見直すのか、店舗スタッフの接客スキル向上に力を入れるのか、全ての対策を練る前に、ファンのことをより知る必要があります。

 

3, より正確な対処策を考案・実施し、効果測定まで出来ている?

来店しなかった / 購入しなかった買い物客を分析することは、その後の対処策を講じる段階でも非常に有効なヒントを与えてくれます。 

単純なことですが、来客数が減っている場合はマーケティングプランを練り直す必要があるでしょう。
逆に、購買数や購買率が減っていることは、販売スタッフが足りないなど、店舗内に原因があることを証明しています。

 

マーケティングイベントやキャンペーンが成功しているかどうかは、客数を把握することで、より正確な分析が行えます。

売上には店舗のスキルや運営環境も反映されているため、マーケティング自体が成功したかどうか正確な判断は困難です。

 

そして、マーケティング活動でお客様を呼び込めているにも関わらず、購入客が少ない・売上が伸びないのであれば、接客の質が低い・在庫切れなど店舗側の問題として認識されるべきでしょう。

このように、客数をカウントするだけでも、より精度が高い分析が可能になります。

また、対処策を実施する前と後の計測データを比較することで、アクションに対してどんな効果があったのかもしっかりと確認することが大切です。

 

 

いかがでしたでしょうか。

今回は、「何故購入しなかったのか」について考える最初のステップとして、来客数と購買率に着目したヒントについて説明しましたが、「購入しなかった原因」を探る分析ツールは他にも数多く存在します。

ご興味の有る方はぜひご相談下さい。