1. そもそもIoTとは?
「IoT」とは「Internet of Things」の頭文字を組み合わせた単語です。
日本語では通俗的に「モノのインターネット」と呼ばれています。具体的には、「身の回りのあらゆるモノがインターネットにつながる」仕組みのことです。
2. 活用事例
①セキュリティへの活用「スマートロック」
賃貸物件やホテルでも利用が増えているスマートロックは、スマートフォンのBluetooth機能を使って鍵の開け締めを行うことができます。比較的安い(1万円台から)予算でも取り付けることができ、人気が高まっています。
しかし、便利な半面インターネットと繋がることで、通信内容をハッキングされるリスクやスマートフォンの紛失時など不安要素もあります。
また、家族が複数いる場合など、誰がいつ鍵を開けたのかを確認することもできます。
②ペットの健康管理に「スマート首輪」
たとえば犬の首輪につけてペットの健康状態を把握できるデバイスもあります。
万が一ペットが迷子になってしまったときのために、GPS搭載で飼い犬の位置情報を知らせるほか、運動量、歩行データなどを残すことができます。
夜間の睡眠状態の記録・分析データを見ることができるデバイスもあるので、人間が見ていない時間帯の犬の行動を把握し、早期の病気発見や健康対策に活用することが可能です。
③再配達削減に「宅配ボックス」
日本の再配達率は15%と言われています。EC業界の売上増加により宅配業者の労働時間増加や賃金の問題が取り沙汰されています。
宅配ボックス自体は昭和の時代からあるものの、マンションなど予め設置されているもの以外に、戸外で導入している人はまだまだ少ないというイメージがあります。
荷物が到着したことをメールで知らせる他、宅配業者との様々な連携が期待されています。
配達されてきた商品が、大きすぎる場合や複数の商品を入れることができない(盗難防止のため、家主が入っている荷物取り出すまで扉を開けられない)などの成約もありますが、
国も積極的に宅配便の再配達削減に取り組んでおり、これから多くの世帯に普及が期待されるサービスの一つです。
④残量がわかる未来の冷蔵庫
ディスプレイが搭載された冷蔵庫には、庫内の様子を冷蔵庫を開かなくても確認することができたり、外出先から思い立った時にスマーフォンなどを使って庫内の様子を見て在庫を確認したりすることができます。
冷蔵庫のディスプレイにメッセージを送って表示させたり、ディスプレイを直接操作し、ネットスーパーから商品を注文できる機能は、共働きの家庭には重宝するかもしれません。
3. セキュリティ・ハッキング対策
様々な家電がインターネットに接続されることによって、便利になる半面気になるのがセキュリティ対策です。
一般的に採用されているセキュリティ(暗号化)には次のようなものがあります。
・公開鍵暗号方式
公開鍵暗号方式は、暗号化(復号)するときに「公開鍵」と「秘密鍵」という別々の鍵を使うのが特徴です。 「公開鍵」は公開されている誰でも取得できる鍵ですが、「秘密鍵」は 受信側だけが保持する方法です。
・AES(Advanced Encryption Standard)
米国政府の次世代標準共通鍵暗号方式、であり、アメリカで古くから採用されてきた「DES」よりも強力な暗号化方法として開発されました。
・SSL通信
送信するデータを第三者に盗聴されてもデータの内容をわからないようにするために、データを暗号化してから通信しています。
個人情報やクレジットカード情報などの重要なデータを暗号化して、サーバーPC間での通信を安全に行なうことができます。
4. 身近なIoTと将来性
個人的にスマート宅配ボックスはぜひ利用したいサービスの一つです。
これからも、IoT技術を利用した様々なアイデアにより日常生活の「困った」を解決する便利なサービスが続々と登場してくることでしょう。
数年後には、家中のあらゆる家電をインターネットを通して操作できるのがあたりまえの世の中になるかもしれません。