1.ファーストアプローチで雰囲気づくり?
ファーストアプローチは「お客様を気にかけている」という意思表示でもあります。
「何かありましたら声をおかけください」
「どうぞゆっくりご覧ください」
「今セールで〇%オフを行っています」
など、短い声掛けをし、お客様が相談しやすい雰囲気を作っておくと良いでしょう。
雰囲気づくりはお客様に安心感を与え、セカンドアプローチにつなげる大事な要素となります。
そのうえで、お客様がどのようなアイテムに興味を持っているのか、身に着けている洋服や持っている小物などがどのようなタイプであるのかさりげなく観察しておきます。
3.購入を迷われているお客様への対応
気を付けなければならないのは、お客様が数点の商品を手に取っていて、購入を迷っている雰囲気の時です。
商品を買うときに迷わず即決されるお客様はほとんどいないと思います。
お客様が頭の中で色々なことを考え自問自答しているときに、
接客する側が色々な情報を与えすぎてしまうと、お客様は余計に混乱し、更にその手に取っている商品を買わなければいけないというプレッシャーを感じさせてしまうのであまり好ましくありません。
迷われている雰囲気のお客様には一度声を掛けたらお客様が必要とするまでは、すぐに声をかけないようにしたほうがよいでしょう。
2.正しい距離感を知る
個人の性格や文化によるところもありますが、一般的には知り合いや友人以外の第3者が近付いても不快感を感じない距離は1.2メートル程度とされています。
また、お客様に話しかける際の方向にも注意してみましょう。
正面から近づかれるより、斜め位置から近づいた方が警戒心を持たれにくい、という人間の性質があります。
ファーストアプローチでお客様の背後や真正面からいきなり近づくと驚かせてしまう可能性がありますので、できるだけ斜め位置から近づくことを心がけます。
3.共感力
大事なのは「売り込む」ことではなく共感し相手と一緒に自分も楽しむ気持ちを持つことです。
ファーストアプローチで何か自分との共通点を探しておくというのも一つの手です。
たとえばお客様の持っているバッグが自分の好きなブランドであった(自社ブランドに限らず)、ネイルのデザインが素敵だった、など何か自分との共通点や共感できる点を見つけておくと、話が弾むきっかけにもなります。
普段からいろいろなジャンルの雑誌や新聞を見ることを習慣化し、話題の引き出しを増やしておくことも大切です。
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4.多様化する接客の形
小売店に限らず、多くの接客サービスを提供する店舗においては、店員に話しかけられると必要以上に緊張してしまったり、落ち着いて商品を選ぶことが出来ない、というお客様の為にあえて声掛けしない接客をする、という試みもあります。
アンケートや買い物カゴの色等よって、声かけ不要の意思表示をできるようにしたり、セルフレジの会計システムでまったく店員と接触せずに買い物ができてしまう店舗もあります。
もちろん、店員と話すことが楽しみで来店されるというお客様がいることも事実です。どんなに人工知能やロボットが普及しても、おそらく生身の人間による接客が0になることはないでしょう。
商品の利点をプレゼンテーションして売り込む接客から、よりお客様目線に立った新しい接客スタイルへと変化していくことが求められているのかもしれません。