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【小売業KPIレシピシリーズ】「購買率」が下がったら…店舗で確認すべきポイント

作成者: Flow Solutions|2023/01/10 23:00:00
TOPICS:

 

1. 「購買率」のパフォーマンス状況をチェック

2. どんなタイプのお客様がいますか?

3. 
次のアクションに繋げよう!



1. 「購買率」のパフォーマンス状況をチェック

KPI「購買率」は言うまでもなく、すべての来店客のうち、購買に至ったお客様の比率を表します。この値は、お客様が、店内で商品に出会い、魅力を知り、興味を持つ、それら一連の体験の結果として表れる数値で、計算式では総来店者数÷購入件数=購買率」として表されます。

精緻に購買率を取得したい場合は、センサー/カメラなどを使って計測される来店客数と、POSデータからの購買件数により得ることができます。いずれも自動的に計測・取得されるデータのため、非常に便利かつ効率的です。
(特に来店客数を自動的に計測・取得できない場合は、1日のおおよその来店客数を用意してください。POSデータはほとんどの小売業の場合導入されていると思いますので、そちらの購買件数を使います)

(Flowのダッシュボード画面。来店客状況とPOSデータを取得・統合にて購買率の把握ができます)


購買率を上げる要因は、接客、店頭商品の在庫状況、VMDや試着・サンプル品、快適な店舗環境、価格などが挙げられますが、今回は接客や試着・サンプル品の利用を勧めるときに必要なお客様のタイプを見極めて、行動に移すことについて考えてみましょう。


購買率を最適化するには?こちらの記事もご覧ください:
【小売】購買率を最適化するための入門書

 

2. どんなタイプのお客様がいますか?

なにか商品を購入する場合、人間には様々な感情・行動のスイッチがあります。ある程度買いたいものを決めて来店する方、良いものがあれば…という気持ちで来店する方、ただなんとなく来店する方…それぞれのお客様に対するアプローチ方法は、当然変わってきますよね。そこで、お客様を見極めて接客パターンをつくるようにします。

・積極的に声をかけたいお客様
▶︎ 足早に来店した、特定のアイテムにすぐに手を伸ばす

買いたいものがある程度決まっているお客様に見られる行動です。この場合、そのお客様は「このブランドアイテムを買いたい」「このカテゴリを探している」と決め打っていて、その売場に直行することが多く、購買決定率も高く、購買スピードも早い傾向にあります。

入店時には既に購買意欲が高いため、実際に商品に触って試してみたり、周りを見渡す、値札や品質表示を念入りに確認しがち、などの行動が見られます。一度商品を手に取った後に他に移り、再び最初の商品に接触をした場合や、何点も商品を持っている場合などは、購買意思がかなり固まってきている証拠です。

そうしたお客様には積極的に声掛けして購買の後押し(色味やサイズ、型番などの要望、自分に似合うか第三者の意見が聞きたいなどの不安材料を接客でサポート)をしていきましょう。

・少し様子をみてお声がけしたいお客様
▶︎ カテゴリに関係なく店舗を回遊している、スタッフと目を合わせないようにしている

恐らく、特定の商品購入の意思がその段階ではあまり無いお客様に見られる行動です。このような非計画購買のお客様は、コロナの影響を受け昨今減少傾向にはありますが、キッカケさえあれば購買に傾く要素を持っている方でもあり、店舗売上の比較的多くを占めるタイプと言えます。

買いたいものが決まってなく、とりあえず来店したこうしたお客様は、店内を回遊したり、1商品あたりの閲覧時間が極端に短かいケースが多いものです。購買決定率は低く、購買スピードも遅い傾向にあります。分かりやすい特徴では、イヤホンをしていたり、両手をポケットに入れている、スマホを操作しながらただ歩いている、などの行動がみられるお客様は、しばらく観察しておくと良いでしょう。

とはいえ、お客様が特定の商品の前で少なくとも30秒以上立ち止まって商品を確認していたり、周辺のPOPを読んでいる様子が顕れれば、それは「この商品がちょっと気になっている」というサイン=購買客に転じてもらうチャンスです。この段階でお声がけをすると、商品への具体的な質問やお試しのフェーズにつながっていく可能性があります。さらに、他記事でも書いている通り、試着/サンプル品の利用により購買率はさらに高まりますので、積極的に活用したいところです。


3
.次のアクションに繋げよう!

お客様を知り、成功パターンを作っていきましょう。

① お客様がどんな行動をとっているのかを観察
② 行動パターンを分類(3,4パターンで良いと思います)
③ ②に基づいてお声がけや接客パターンを作成し実践
④ ③での結果をレビュー(成功・失敗をカウントし、それぞれの要因を確認して③を改善)

この①〜④を繰り返して、効果を上げていくことが重要です。

③で大事な接客パターン、つまりお客様への声掛けですが、ポイントとして2つの方向軸を意識すると良いと思います。

ひとつは「買い手側の事情」です。
購買意思には理由、もしくは背景があります。いつ、どこで、だれが、なにを、なぜ、どうやって使いたいのか―――5W1H(When, Where, Who, What, Why, How)のピントが定まれば定まるほど、人間の心理はその商品を欲しくなります。
このピントを合わせるお手伝いが接客だとすれば、お客様とのトークは自然と組み立てやすくなるはずです。具体的な商品を手に取っているのであれば、商品の利用シーンを紹介しつつ、お客様のケースを聞いてみる、商品を複数手に取って見定めているのであれば、商品差異をお伝えしながらお客様の用途を引き出す、まだそこまで商品を見ていないお客様には、まず手に取ることを促してお客様の様子をうかがう…などが効果的です。

もうひとつは「売り手側の事情」です。
ビジネスである以上、店舗は売上を立てなければなりません。本社、エリアマネージャー、店長からの指示もあるでしょうし、世の中的な売れ筋もあるでしょう。それらを取り揃えた店内で、来店客にいかに注目してもらうかを考えた場合、商品特長や価格、素材・品質などを声に出して訴求することは、とても有効です。
もちろん、POPや店内レイアウト、陳列は、商品を目立たせて購買意欲をかき立てるために存在します。しかし、どんなに優秀な策であっても、来店客の目に触れなければほとんど意味を成しません。スタッフの声掛けという行為は、「スタッフ」という視覚だけでなく「声」という聴覚が付加されるので、店内プロモーション上、お客様の注目度合いが増します。具体的な商品を品定めしてそうなお客様は別として、店内を回遊するお客様への投げかけには、商品訴求(カテゴリ、商品名、価格、素材・品質、人気具合など)をネタとすることで、気づきを提供していくべきです。

今回ご紹介したお客様の行動パターンには、取り扱う商材やお客様層、店舗形態などによって異なります。これが正解、というわけではないですが、少なくとも前述の4つのポイントを意識すれば店舗での販売業務が効率化され、売上向上と業務改善が見込めます。
そしてこうした取り組みにおいて重要なのが、データです。購買率という、施策結果をレビューする指標をしっかり捉えるためには、来店客数とPOSデータは少なくとも把握可能な状態にしておきたいものです。


Flowは、
様々な重要指標KPIを統合し可視化することにより、私たち人間が受ける健康診断のように「店舗の今」を明らかにします。各種の検査項目=KPIをチェックして改善点を見出し、その対策結果を再びチェックする繰り返しが、店舗売上を向上させる最善の近道です。

《Flowを使うとわかること》
 ◎ 人流・POSなど、リアルタイムな店舗データを取得・統合➡店舗の今がすぐわかる
 ◎ 定量データで効果測定➡店舗活動のbefore/afterがすぐわかる
 ◎ 各店状況を自動集計・分析➡本社が指導・徹底すべき方策がすぐわかる


これまで日本トイザらス様やベイクルーズ・グループ様、ライトオン様、デイトナ・インターナショナル様など、多店舗展開の小売業様の多くにFlowは採用され、売上向上にお役立ていただいています。

Flowは、店舗の人流データ(来店客数、店前通行量、来客属性など)や既存データ(POS、シフトなど)、環境データ(天気、店舗属性など)をひとつのプラットフォームにリアルタイムで収集・統合。店舗パフォーマンスが分かりやすく可視化され、今店舗が取るべき行動が明らかになります。
さらに、店舗データの分析結果・傾向値に基づいた改善行動の提案を自動化する新機能「Flow Assistant」が、近日リリース予定です。店舗データの利活用がより具現化され、データドリブンな店舗経営によって売上向上・従業員支援・DX支援が実現します。ご期待ください。

■ Flow Solutions 会社概要 

株式会社Flow Solutionsは、2016年にデータ活用プラットフォームの提供を開始し、アパレルや雑貨店、家電量販店など、これまで100社以上・800店舗以上へのシステム導入と3,000以上のセンサー接続実績があります。リテールデータ活用AIプラットフォームFlowは、IoTによる人流計測データや既存データとの連携によって店舗状況を可視化し、AI技術を用いた多次元なデータ分析を可能にします。店舗データの活用によって売上改善や業務効率化に効果を発揮するソリューション・ベンダーとして、小売業の課題解決にあらゆるソリューションを提供しています。

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