お役立ちコンテンツ

気になる米大統領選挙が与える影響とアメリカ小売業の今後とは?

作成者: Flow Solutions|2016/11/13 23:00:00

今回取り上げるのは、今話題で持ちきりのアメリカの大統領選についてです。投票前は有利だとされていたヒラリー氏を抑え、トランプ氏が勝利したことは驚きのニュースとなりましたね。

このことがどのようにアメリカの小売業界に影響を与えるでしょうか?

 米経済誌フォーブスの記者は二つの懸念をしています。(2016.11.9ネット記事より)

まず、一つ目にマーケットが麻痺し、消費者の購買意欲が失速することをあげています。「特に大きな購買を避け、価格の低いものも短期的に売上は減少するのではないか」ということです。

二つ目にコストがかかっていること。「選挙は人件費がかかり、時間をかけるのでインフレが高まる。小売店ではより消費者への製品価格が高騰し、Amazonやウォルマートなどの人件費を下げるための技術を使用する企業は、多くの労働集約型の小売店よりも有効になる」

そして「この選挙後の価格の上昇に起因する景気後退は、長くなる」という見方をしています。

 

また、ファッション業界ではVOUGE誌がヒラリー氏への支持を表明したり、多数のファッション関係者やデザイナーなどが彼女を支持していたことから悲壮の声もあります。

しかしトランプ氏が当選したことで、次の新しいアイコンとして妻メラニアと娘イヴァンカが注目されるのではないでしょうか。

 そしてスターバックスのシュルツCEOは今後の小売業界の動きとしてこう語っています。(GeekWire2016.11.3記事より)

「アメリカから世界各国へ影響を与えかねない不確かな時代」そして国内の小売業界でも「今後の方向が予測不可能」という見方が広がっていると語っています。

また一方で、大統領選に関係なく生じている消費者行動について、アメリカの物流大手の「FedEx」のフレッド・スミスCEOとの会話で、世界中で消費者行動が変化していることについて意見を交換したとし、リアル店舗に足を運ばなくなり、eコマースを利用する方向へ変化している状況があるといいます。

このAmazon効果で「今後5年程度で小売業は一変し、従来型店舗をコアビジネスとする小売業の多くが業績を維持できなくなる時代が訪れ、オムニチャネルでのアプローチにも困難な時代が訪れるだろう」としています。

今回の選挙の結果は誰もが予想できなかったとして、これからの政治や経済の行方に不安も大きいです。

そして今回取り上げたように今後の経済・小売業界へ厳しい声があがっていますが、アメリカリテールのトップが語るように時代が変化していくことで小売の形も変わっていくとみられています。

もちろんこれはアメリカ国内に限った話ではなく、日本でも起こりうることとして十分に理解していかなければなりません。一歩先を見据えた店舗開発、そして販売力の向上へと力を入れていきましょう。

 リテール分析に役立つ無料のebookを今すぐダウンロード!