近年、小売店舗ではデータ活用がますます重要となっています。
入店率や購買率(買い上げ率)などのキーパフォーマンス指標(KPI)を正確に把握し、売り上げの最大化を図るために、効率的な分析手法が求められています。
今回は、店舗分析システムの導入によってデータを活用した店舗運営に成功し、入店率は6.3%向上し購買率は1.1%向上した事例について詳しく探っていきます。
目次
導入前の課題
分析システムFlowの導入
特定KPIに集中した施策
売上の成果
データに強い人材育成の重要性
まとめ
課題前の課題
『正確な来店数を計測したい』という店舗からの声がある中、コスト面から来店数計測の自動化導入が難しく、また手動での計測にも手間や正確さの面から限界があり、売上からの来店数を逆算して算出をする、という手法を取らざるを得ない現状がありました。
そのような事情から、計測値に信頼をおけずに、来店後の接客・顧客対応に比重を置くしかない現状がありました。
分析システムFlowの導入
課題を解決するため、人流計測センサーと分析システムFlowの導入を決定しました。
同類のサービス提供を行う数社で検討をした結果、最終的にFlowを採用。決め手は、レポート画面の見やすさ(UI)とコスト面であり、本部スタッフだけでなく店舗スタッフが、日々のデータを簡単に理解し分析できるダッシュボードを選択しました。
課題から、特定のKPIに集中した施策
分析システムFlowでは、来客数や属 性、店前通行量などの人流、売上高、従業員の勤務などのデータを連携して分析ができるため、課題に対して集中すべきKPIを特定し、そのKPIを向上させるための施策を打ち出し、取り組むことができます。
販売の改善点がどこにあるのか、Flowのダッシュボードを見ながら「来店者数」と「購買率」の推移、相関性を分析し、ピーク時の顧客動向や需要の変化などを把握、店内の商品陳列やプロモーション活動に活かしていきます。
また、店の前を通りかかった人数と実際の来店者数を比較し、相関性を分析して、季節や催事により店頭ディスプレーを変更するなどの施策に活かしたり、声掛けや呼び込みなどの効果検証に利用します。
店舗データがリアルタイムに自動集計されるため、スピード感を持ちながら週次で施策を見直すことができます。週半ばでも柔軟に店舗が対応できる、OODAループの構築に力を注ぐことができます。
売上の成果
小売店舗ではメンズとレディスの各売り場において対策が分かれる傾向にありますが、お店全体としての分析ができるため、一体的な対策を検討する機会になります。
また、分析システムを導入している店舗は全て一括で比較することができるため、KPI数値が突出して高い店舗はより深く分析し、施策のヒントにすることができます。
運用担当者による、店舗でのデータ利用に比重を置いた指導により、 分析システムFlowを導入した店舗からは店⻑職の輩出も多く、人材育成にも一定の効果がみられています。
結果と考察
データ分析システムFlowの導入により、従来の手動計測では不可能だった精度の高いデータ集計と分析が、効率よく短時間でできる様になったことにより 、購買率や入店率などの重要な指標に集中して、店舗の売り上げを前年比25%増加させることに成功しました。
さらに、分析システムFlowを活用することで、現場のスタッフがデータに基づいた意思決定を行い、施策の実行力を向上させることに成功。本部からの指示を待つのではなく、 データに強い人材育成によって、店舗の成果を最大化して競争力を高めることができるのです。
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■ Flow Solutions 会社概要
株式会社Flow Solutionsは、2016年にデータ活用プラットフォームの提供を開始し、アパレルや雑貨店、家電量販店など、これまで100社以上・900店舗以上へのシステム導入と3,000以上のセンサー接続実績があります。 リテールデータ活用AIプラットフォームFlowは、IoTによる人流計測データや既存データとの連携によって店舗状況を可視化し、AI技術を用いた多次元なデータ分析を可能にします。店舗データの活用によって売上改善や業務効率化に効果を発揮するソリューション・ベンダーとして、小売業の課題解決にあらゆるソリューションを提供しています。