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【最新版】IoTセンサーでわかる属性情報!個人情報問題と小売マーケティングへの活用推進

作成者: Flow Solutions|2018/10/04 23:20:00

IoTカメラを使用し、お客様属性を分析してマーケティングに利用する小売企業が増加しています。しかし、個人情報保護に対する懸念もあります。

この記事では、属性分析の意味や個人情報の取り扱い、最新のカメラ利活用動向について詳細に解説しています。さらに、データのプライバシー問題に対する意識が高まる中、利用事例や注意点も紹介し、バランスを取る必要性を考察しています。

このようにデータの有効活用とプライバシー保護の双方を考え、お客様視点を忘れずに事業を進めることが重要です。

 

TOPICS:

 1. 属性分析とは?

2. 個人情報は保護される?

3. カメラ利活用の新たな動き

 

 1. 属性分析とは?

来店されたお客様の年齢、性別といった属性情報を分析します。

イベントやブランディングといったマーケティングの効果測定にデータをお役立ちいただけることできます。

来店客数と同じく、こちらも多くは推測や主観に依存しがちですが、きちんと数値として把握することでマーケティングへの有効なデータとなります!

例えばイベントの効果測定として、ターゲット層の集客力を測り、次回イベント企画のスケジューリング、KPI設定、マーケティングコミュニケーションなどに活用するといった使い方ができます。その他、MDVMDといった企画などに使うなど・・様々な点でデータはお役立ちいただけます。

 

2. 個人情報は保護される?

分析が始まっている一方で、個人情報の取り扱いについて疑問を抱く声も、少なからずあります。店舗を持っていれば当然、お客様の嫌がることはしたくないと、個人情報保護について考える方もいらっしゃいます。

ここで、個人情報について改めて考えてみます。

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個人情報の定義(個人情報保護法21項)

この法律において「個人情報」とは、生存する個人に関する情報であって、当該情報に含まれる氏名、生年月日その他の記述等により特定の個人を識別することができるもの(他の情報と容易に照合することができ、それにより特定の個人を識別することができることとなるものを含む。)をいう。

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また最近よく聞く顔認識と顔認証ですが、ここにも違いがあります。

顔認識 ー 人間の顔を検出し、「性別」「年齢」を識別。
顔認証 ー 顔を検出し、登録しているデータと照合。個人を特定。

これをIoTカメラで得るデータに置き換えて、考えていきます。


・特徴量データ

「取得した画像から人物の目、鼻、口の位置関係等の特徴を抽出し、数値化したデータ。特定の個人の識別が可能なため、「個人情報」として適切に扱う必要がある。また、それぞれの特徴量データに対して ID 等の識別子を割り振って利用する場合、更には、それらをデータベースとして保存し利用する場合、検索性があることから、「個人情報データベース等」となる。」

 こちらは弊社では取り扱っておりません。


・属性情報

「画像データから機械処理で推定した、性別・年代等の情報。当該情報のみでは特定の個人を識別できないため、「個人情報」ではない。」

 こちらを弊社で取り扱っており、AIによる画像解析などはしておりません。

参考:総務省 経済産業省 カメラ画像利活用ガイドブック P.10
http://www.meti.go.jp/press/2016/01/20170131002/20170131002-1.pdf


特徴量データを扱う場合においては、「生活者に対して事前に、カメラによる撮影の目的・取得するカメラ画像の内容等を詳しく説明すること」が求められています。

3. カメラ利活用の新たな動き

カメラ画像利活用ガイドブックの改訂がされ、適用ケースとして、リピート分析の事例を追加しました。

・リピート分析
「リピート分析とは、 特定空間(店舗等)に設置されたカメラで、目的に応じて定めた期間、特徴量データ (個人識別符号)を保持して、同一の人物が来店した際にそれを識別し、単一店舗もしくは同一の事業主体が運営する複数店舗において、同一の来店客の来店履歴、来店時の店舗内動線、購買履歴、推定される属性(性別・年代等)等を一定の期間にわたり連携しつつ取得し、分析するもの。」

「リピートデータは、会員カード情報等とは紐づけないとともに、共同利用(法人をまたいだ活用)や第三者提供も行わない。また、特定の個人を識別して個人向けに何らかの具体的なサービス(VIP対応など)を返すことは想定していない。」

参考:カメラ画像利活用ガイドブックの改訂概要 経済産業省商務情報政策局情報経済課
http://www.meti.go.jp/press/2017/03/20180330005/20180330005-2.pdf



デジタルを取り入れる一方、プライバシーについてはやはり厳しい意見も世界規模であります。

米小売り最大手のウォルマートが顔認識テクノロジーをどのように捉え、事業に取り入れようとしているかについて、小売業界の専門家の中には強い批判の声もあるそうです。
同社の従業員がレジで顧客の表情からサービスへの不満の有無を確認するのを助けるといったシステムについて・・


「顔認識と生体認証データは、非常に慎重な扱いを必要とする個人的なものであり、ウォルマートがそれらを顧客体験の向上や人件費削減のために使用しようとするのは、あまりに度が過ぎている」

「生体認証データの使用には(特に安全保障上)、大きな可能性があると考える。だが、一部の小売業者が顧客サービスの向上と偽ってこれらのデータを利用する可能性があることには、強い懸念を抱いている」

参考:https://forbesjapan.com/articles/detail/17143 

データをさらにマーケティングに活用したいという事業者が増えている一方、プライバシーを守るべきという意見もあり、企業としてのバランスが求められています。あなたはこれをどう捉えますか?


データ利活用に限らず、お客様の視点を忘れず、事業を進めることが、次のステージを切り開いていくことを忘れてはなりません。

属性分析についてさらに知りたい方は、こちらのコンテンツで学んでみませんか?