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セブンーイレブンの「売り場レイアウト変更」について考える その2(変更後の数値検証)

作成者: Flow Solutions|2017/09/25 21:53:00

久しぶりのブログ投稿です。今回も、前回に引き続いて、お店のレイアウト変更について取り上げます。

前回のブログでは、セブンーイレブンが開業以来初の大幅なレイアウト変更を開始した旨の内容でした。
セブンーイレブンの「売り場レイアウト変更」について考える

その後、レイアウト変更をした結果が報告されましたので、結果を検証してみたいと思います。


セブンーイレブン・ジャパンは、この9月に、2017年第1四半期から本格導入を開始した新しいレイアウトの導入店舗数が
8月末で600店舗を超えたことを明らかにしています。

新レイアウトは、2016年時点で20歳から64歳の女性の修業率が70%を超え、女性の社会進出が進み、単身及び2人世帯構成比が65.9%になるなどの社会構造の変化に対するお客様ニーズの変化に対応する取り組みでした。

2017年度第1四半期の決算報告説明会の資料によると、大幅レイアウト変更を行った先行テスト店(8店)での売上が日販で
46,600円の押上げ効果を生んでいるとしています。当初は日販押上げ効果を3−4万円を見込んでいたので、計画を上回る実績をあげることとなりました。

カテゴリー別の売上では、ファストフードが前年対比で31,200円、日配食品が6,700円、加工食品が12,400円とそれぞれプラスとなり、非食品が3,700円のマイナスとなっています。また粗利益は、全店平均で2016年Q1実績31.9%だったのが2017年Q1において32.1%と+0.2ポイントに対して、テスト店は、31.2%から31.6%と、+0.4ポイントアップとなっています。これらは、粗利益率の高いファストフードや日配食品の売上が伸長した効果と言えます。

セブンーイレブンでは、第1四半期で既存店30店舗にて新レイアウトを導入したことを皮切りに、第2四半期で500店舗、第3四半期で720店舗、第4四半期で650店舗と2017年度で合計1,900店舗(既存店800店+新店1,100店)に導入予定で、一部のお店を除いて2021年度末を目処に10,000店への導入を計画しています。また今後は、新レイアウトに対応した商品開発も強化していくとしており、売上アップが期待されています。

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ところで、現在は、人手不足が激しく、コンビニ業界においても各社対応に迫られております。
長期的には、RFID対応や、無人レジの導入、短期的には、食器洗い機の導入、また店員教育や、本部主導の店員派遣システムの構築などの対策が取られていますが、今後も人件費は上昇していく一方と考えられます。

そういう中においてセブンーイレブンでは、創業以来初めてのチャージの減額という施策をこの9月から開始しています。
減額幅は1%ですが、オーナーさんにとっては大きな金額となり、個人的には実質的に人件費アップへの対応と考えています。

小売業各社は今後、ますます、店舗従業員の確保と共に、効率的な運営が望まれていきます。

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