eラーニングはオンライン学習システムとも呼ばれ、比較的コストを抑えて導入できる利点があり、社内の研修などにも利用が普及してきています。
数年前と比べると、eラーニングの種類はかなり増えてきており、選ぶ側もどのようなサービスを利用したらよいのか迷ってしまうことがあるかもしれません。今回はeラーニングのメリットや選び方について取り上げたいと思います。
1.eラーニングのメリット
①受講場所・時間を選ばない
従来の通信講座ではビデオやCDを使って、学習を進めていくことが一般的でしたが、PCやモバイルデバイスの普及により、いつでもどこでも受講できるという利便性の面から動画配信形式でのeラーニングサービスが増加しています。
②費用を抑えられる
通常、セミナーを行う場合には教材の印刷代、会場の手配など、手間と時間がかかります。
eラーニングの場合は比較的容易に導入でき、人件費に加え、費用や時間も節約することができます。
③何度も学習ができる
オフラインのセミナーの場合には一度しか講義の内容を聞くことができませんが、動画配信を行っている多くのeラーニングサービスでは一度見た講義を繰り返し見ることが出来たり、ダウンロードできる復習用教材などを利用し、理解と定着を深めることが出来ます。

2.eラーニングのデメリット
①受講者(スタッフ)の理解度を図ることが難しい
採点や評価システムを持たないeラーニングサービスの場合には、進捗状況や理解度の把握が難しく、また、実技が伴わない為、理解度のテストや、各受講者の学習状況を管理するシステムがあることが望ましいです。
②カスタマイズに初期投資が必要な場合がある
社員研修などにeラーニングを利用する場合には、業務内容にあわせたカスタマイズが必要になることがあります。
カスタマイズの初期コストがかかる場合は、長い目で見てコストダウンにつながるかどうか、慎重に検討する必要があります。

3.eラーニングの選び方5つのポイント
上記のメリット・デメリットについて理解したうえで実際にサービスを選んでいく段階となるのですが、次の5つのポイントを抑えることでeラーニングサービスの比較検討がしやすくなります。
①デバイスの種類が選択できるか
例えば外回りの多い営業スタッフなどは、PCの前に座って長時間学習する時間捻出することが困難です。
社内のパソコンだけでなく、スマートフォンやタブレットなどのモバイルデバイスでも受講ができるようにすることで、ちょっとした空き時間・移動時間に講義を受けたり、復習をしたりすることが容易になります。
②システムの操作性
講座の内容がどれだけ充実していても、インターフェイスが使い難いと、受講者のモチベーションを下げてしまう要因となりかねません。まずは社内の数人で試験導入を行い、インターフェイスがわかりやすいか、また複数デバイスに対応している講座の場合、各デバイスでの操作性を検証しておく必要があります。
③副教材・受講生や講師とのコミュニケーションツール
動画や教材を見るだけでは、一方通行となってしまいなかなかアウトプットの機会を持つことが出来ません。
復習の為のテスト、評価システム、ダウンロード教材などの他、
講座の内容を定着させるためには、疑問点について質問ができたり、情報交換のできるツールがあることが望ましいです。
④カスタマイズ性
新入社員への研修など、それぞれの企業に合わせたオリジナルの要素を盛り込んだり、カスタマイズが必要な場合にはこの点も重視されます。
会社のポリシーや業務内容に合わせたカスタマイズを行えるeラーニングサービスも増えてきています。
また、初期セットアップにあまり費用や時間をかけたくない場合には、あらかじめ用意されているコンテンツ作成機能を使う、既存の講座の一部にプラスアルファの講義を加えたり、不必要な部分を削るなどのカスタマイズが可能な場合もあります。
⑤価格帯・受講期間
eラーニングの有料サービスには初期費用(入会金等)がかかるもの、月額費が必要なもの、または1講座あたりの料金を支払って、買い切りとなるサービスなどがあります。最近は月額費のみを支払えば1ユーザー当たりの受講講座数が無制限というサービスも登場してきています。