データ活用とはー概論ー

世の中みんなDX...でも皆さん、大事なことを忘れてませんか?~店舗データの可視化こそ最重要~【スタッフブログ】

今回から定期的に、弊社Flow Solutions社員持ち回りでブログ記事を書いていく企画が始まりました!内容は真面目なもの~弊社内の様子、自身の趣味の開陳等々、多様なものとなると思いますので、どうぞご期待ください!そんな企画の初回、私がこの業界に関わるようになってからずーっと思っていたこと、思いの丈を、今ここで叫んでみようと思います。


はじめまして。Flow Solutionsでマーケティングを担当している古田と申します。私がこの業界に関わるようになってからずーっと抱いているDXについてのあれこれ。どうぞ最後までお付き合いください。

TOPICS:

1.  DXは確かに大事

2. でも実際は…

3. まず「店舗データの可視化」が最重要

最後に
 


earth-2254769_640 (1)

1. DXは確かに大事

昨今非常に目にする言葉・DX「デジタル・トランスフォーメーション」の略であることは周知の通りですが、そこに付随・派生する言葉として実に様々な用語が現在、ビジネスの世界で飛び交っています。

リテールDX、店舗DX、小売DX、リテールテック、ペイ系決済、店舗省人・無人化、OMO(Online Merges with Offline)、D2C(Direct To Customer)…一部の言葉は以前からも存在しましたが、DXの隆盛によってそれらへの注目度も相対的に上がり、ビジネス界全体がDXでワッショイワッショイ♪、盛り上がっている状況です。


2021年6月に日経MJが発表した「日経MJヒット商品番付」では、西の横綱として『買い物テック*1』(人工知能AIを駆使した、店舗など消費のデジタル化を後押しする技術)が選ばれたことからも、その注目度・期待度は非常に高いですよね。

1990年代のIT革命以降その波は様々な業界に波及し、それまでのビジネス形態を「アナログ」と呼び、積極的なIT化を「デジタル」と呼称するようになって20数年。ネット環境の充実やデバイスの多様化・手軽さ、AI技術の発達やクラウド環境の普及などもあって、その進化スピードは加速度的に速まり続けています。しかもこの流れは不可逆的なもので、経済産業省が2019年時点で既に発表しているDXに関するレポート*2では、「DX導入が実現できなければ、2025年以降最大12兆円の経済損失が発生する可能性がある」と断言しています。

つまり、DXという流れは一過性の「流行り」ではなく、もはやビジネスにおいて必須の流れであることは、ほぼ間違いないのです。

 

2. でも実際は…

…とここまで話しておいてなんですが、ちょっと立ち止まって考えてほしいことがあります。

確かにDXという言葉の持つ影響力、最先端感、時代の流れ、はあります。そこに付随する様々な先進事例や取り組みが、日々ネット記事を中心に取り上げられてもいます(ちょっと前の記事ですが例えばこんな感じ*3)。さらにはDXと絡めた新たなビジネスフレームワークの到来を提言する記事*4も。

hands-820272_640

日本経済、特に小売業を中心に業界全体が「DXに舵を切れ~!」と一大キャンペーンを展開しているわけで、そのためにあらゆる新語・略語が生み出される日々。正直「なにから手をつければ良いか分からんよ」「なんだかなぁ…」という溜息が小売企業様を中心に聞こえてきそう…私はそう思ってしまいます。実際「”デジタルテクノロジー”を、ビジネスモデルを抜本的に改革するものと捉えている回答者(意思決定者以上)はわずか33%」という調査データ*5もあります。

業界はDXで盛り上がっているし、先進事例も次々出てくる。けれども、実感が湧かないしどうすれば良いのかよく分からないーーーそれが、多くの小売企業様が抱えている実感・本音なのではないでしょうか?

でもよく考えてみてください、その実感、至極当然です。それはなぜか?それは…「DXに必要な最低限の要素を、ほとんどの企業様が実は手にしていない」から、です。

bird-3732867_640

3. まず「店舗データの可視化」が最重要

DXのDは「デジタル」、つまりデータです。ビジネスにデジタルの技術を導入するということは、既存ビジネスのデータ化=可視化が必要不可欠です。それが無ければ新たなデジタルの仕組みと連携できません。

先進事例に見る「OMOによるECと店舗のシームレスな相互送客」「D2Cで顧客ニーズに即したパーソナライズされたアプローチ・集客を実現」など、特にネット(ECサイト)とリアル(実店舗)の連携は非常に魅力的です。しかしそれらは、既存ビジネスのデータ化=可視化によって初めて成しえます

ネットの場合、解析ソフトやCRMツールの充実によってほとんどの企業様で「訪問者数」「ページビュー数」「コンバージョン数」「参照元情報」「ユーザーデバイス種別」などを取得することが出来ているはずで、それらを元に活動状況の可視化とレビュー、改善を適宜行っているかと思います。しかしリアルの場合、それらに該当するような情報を、皆さんは本当に、十分に、お持ちですか?

checklist-1266989_640

もしかして…

・POSデータによる「購入者数」「購入点数」「購入金額」の把握だけで満足されていませんか?

・貴社のポイント・カード会員による「購入頻度」「購入傾向」「(購買内容から読み取る)嗜好性推測」で十分だと思っていませんか?

 

もっと申し上げると、

・店舗の前を通過する通行人の増減をデータで把握されていますか?

・来店するお客様のカウントをしっかりデータで取得されていますか?

・購入率を算出されていますか?

・それらをPOSデータと連携させて「人の流れと売上の相関性・傾向」をしっかりデータ管理していますか?

・店舗の混雑状況をデータで可視化した上その傾向値を洗い出し、スタッフのシフト管理に活かしてますか?

 

以下は弊社社長のチャド/Chadが以前作成した「オンラインとオフラインのKPI可視化対比」に関する図です。(手前味噌ですが)非常に分かりやすいと思います。

FireShot Capture 026 - 20210712-Blog-How to make - Google スライド - docs.google.com


ネットの世界で当たり前に行われていることをリアル店舗で実現すること。まさに「店舗データの可視化」です。これらができて初めて、DXをより具体的に検討することができるのではないでしょうか?

一足飛びに「今こそOMO!」「D2Cってイイよね、やろうやろう!」と考えていると、効果的かつ継続的にビジネスに好影響を与えるDXを実現することはまず無理だということだけは、少なくともはっきり断言させていただきます。

最後に...

最先端技術やトレンドを取り入れ、業務改善を図り売上をアップさせて市場を勝ち抜きたい!というアグレッシヴな姿勢は素晴らしいですが、根本的な部分「まずなにをすべきか、なにが足りないか」に目を瞑って走っていく企業様が多いと、正直お見受けします。その結果がどうなるか、推して測るべし、です。

我々Flow Solutionsは、そんな「なにが足りないのか」を、特に小売企業様にデータの収集・統合とAI分析によってご提示します。そしてDXをより具体的に展開するための礎を共に築くお手伝いができると、確信しています。

 

Flow 導入の決め手は?導入効果は?  Flow導入・活用事例集

 


この記事を書いた人:

FireShot Capture 030 - 20210712-Blog-How to make - Google スライド - docs.google.com




FlowSolutionsマーケティングマネージャー。
マーケに関する全てを指揮・監督。座右の銘は「人間万事塞翁が馬」。最近ハマってることは「DX関連ニュース」「サブスク」「ビジネスの未来」。映画「サマー・オブ・ソウル」とコミック「終末のワルキューレ」も気になっている。


〈注釈〉
*1: 日本経済新聞「21年上期ヒット商品番付「未来の当たり前」買いたい」(2021/6/15)

*2: 経済産業省「DXレポート ~ITシステム「2025年の崖」克服とDXの本格的な展開~」(2019/3/15)

*3: 日経XTREND 「コロナ禍でネットスーパー激変!「小売りDX」まとめ記事」(2021/4/14)

*4: 日経XTREND 「コロナ禍で見えた4つの有望市場 新フレームワーク「DAIS」とは」(2021/5/20)

*5: ボストンコンサルティング グループ「デジタルトランスフォーメーションに関するグローバル調査(2020年4月~6月実施)」(2020/1)



■ Flow Solutions 会社概要

株式会社Flow Solutionsは、2016年にデータ活用プラットフォームの提供を開始し、アパレルや雑貨店、家電量販店など、これまで100社以上・800店舗以上へのシステム導入と3,000以上のセンサー接続実績があります。リテールデータ活用AIプラットフォームFlowは、IoTによる人流計測データや既存データとの連携によって店舗状況を可視化し、AI技術を用いた多次元なデータ分析を可能にします。店舗データの活用によって売上改善や業務効率化に効果を発揮するソリューション・ベンダーとして、小売業の課題解決にあらゆるソリューションを提供しています。
店舗分析に関することなら何でも、お気軽にお問い合わせ下さい!


お問い合わせ

Similar posts

メールニュースを購読

ブログ更新情報をメールで受け取る場合はこちらのフォームよりご登録ください。