店舗運営を学ぶ

売れる商品を発注やレイアウトに活かすー買う理由の想定ー

新しい顧客分析技術が積極的にEコマースでは活用されていますが、POSレジが主流の実店舗において、データ活用の実際は、店内で扱っている商品情報の把握にとどまります。扱っていない商品が売れる可能性や売れない理由を、仮説を立て意思決定をしていくのは店舗における店長の重要な仕事になります。


お客様が商品を手に取る理由。

TOPICS:

1. 「 買う理由」の想定にはどんな仮説が望ましい?

2. 仮説を立てるときの必要な情報とは?

3.発注やレイアウトに活かす
 
 

 

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店長の重要な仕事のひとつに、扱っていない新商品について、売れる可能性と売れない理由について仮説を立て意思決定していくというものがあります。

1. 「 買う理由」の想定にはどんな仮説が望ましい?

消費者が商品を選び、購入に至るには様々な理由が存在します。
ライフスタイル、家族構成や嗜好、所属する職場やグループ。
その個々に対応した品揃えが最も望ましく、顧客のライフスタイルこそが商品を購入する動機です。
店舗に足を運ぶ消費者の生活を知ることから仮説は立てる必要があるといえます。

収集したデータから個々へのアプローチが可能になっているネット販売と比較すると、実店舗において「なぜこの商品を購入したのか?」理由を直接知ることは難しいですが、様々な情報がデータ化される様になっています。
店舗に足を運ぶ消費者の生活を把握できれば、地域社会の行事などで必要な関連商品を販売計画に盛り込むことが可能ですし、セット売りの提案やより効果的な売り場展開につなげることが出来ます。

2. 仮説を立てるときの必要な情報とは?

 来店される顧客情報
・来店頻度/居住地域
・よく購入する商品の有無

 生活の情報
・年間の社会的行事 (節句/母の日/父の日/七夕/お盆/お正月/クリスマスなど)
・地域行事(春休み/入学式/夏休み/冬休み/卒業式)
・家庭行事(出産/結婚/帰省/死去)

 天気
・気温(体感温度/暑い/寒い)や天候(晴れ/くもり/雨/雪/台風/日照時間など)

 商品の特性
・生活のどのシーンで使われるものか/商品が持つ一環の価値

 商品の販売の仕方
・売値
・陳列の位置
・魅力的なプロモーション
・セール

 TVやSNSによる情報
健康に関連した情報や、影響力を持つ著名人による情報発信

これらの情報は、来店客調査やPOSデータのみにとどまらず、WiFiや個人を特定しないカメラによって更にデータ収集が可能になっています。過去の天気情報や未来の天気予測を組み合わせ、入店者数の予測をすることも出来るようになっています。

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3.発注やレイアウトに活かす

データの収集方法については、経営陣を含め店舗全体が取り組む必要があります。
店長が中心となり、情報データを使い「買う理由」の仮説設定を行います。具体的な商品発注や商品の見せ方については、次長クラスやスタッフとともに決定していきます。

どんなお客様が、どんな用途で店を利用しているのか?

買う理由の想定は、店舗全体の共有情報として、スタッフに周知することで、スタッフから新たな商品発注やレイアウトのアイディアが生まれるかもしれません。

「発注→店舗レイアウト→販売」を行った後は、実際の数値をみて検証することが大切になります。販売計画と実績を週報でチェックし、売れた理由と売れなかった理由を考え、次の発注に活かしていきます。

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