買い物体験から伝えたい カスタマーエクスペリエンス向上への手がかり

by Sawako, on 2018/03/02 21:19:41

2018年小売業界の傾向として、必需品などのタスク的な買い物は、今後もAmazonを代表とするサブスクリプションモデル導入企業のような、自動更新・ワンタップ購入・同日配信などのサービスを通じ、より便利に簡単になっていくと思われます。
買い物の「雑用」的な日常要素がより合理化され、顧客の行動や嗜好を予測できるIT技術は、トイレットペーパーやドックフードの買い忘れがないよう、定期的に商品を提供することができるでしょう。
 
一方で、小売りの経験的側面(店員とのやり取りや、新しい商品分野の発見など)は今後も必要とされ、人々は単純に物を買うのではなく、他では得られない経験や満足感を得るために実店舗に足を運ぶ様になると思われます。
接客での体験、ビジュアル的な新しい提案(VMD)、実物を手に取り眺め質感を確かめ、購入に至る。そのプロセスをどのように援助していくのか?現在のサービスをどのように評価し、改善していかれるのか?今がリテールビジネス成功への分岐点と言えるでしょう。
 
そこで今回は、客としての買い物体験から「顧客体験・カスタマーエクスペリエンス」について考え、ロイヤルカスタマー創出活動の一助としていただきたいと思います。
 
 

老舗アウトドアブランド店での体験談:
 
初めての入店。定評のあるブランド店内はおしゃれで、全て見逃さずに見たいという気持ちを掻き立てられた。
歓迎された「いらっしゃいませ」の声掛けのあと、目があうような店員はおらず、自分のペースでゆっくり見ることが出来た。気になる商品があったので、詳細をもっと知りたいと目を泳がしたところ、店員と目が合った。
「この素材が気にいったのですが、デザインはこちらのほうが好きです。この素材感で他のデザインはありませんか?」
残念ながら好みに合った提案がなく、他にもお勧め商品の提案を受けたが購入に至るものはなかった。会話の中で、「取扱いブランド商品の質はよく、一着は持っていたいアイテム。しかし、単価が高いので、他の類似ブランド店での購入も一つの方法。近隣にデザインも豊富な店舗があるので、そちらも見ることを勧める。」という提案を受けた。

 
接点を持つまでの店内回遊時間での距離感や声掛けがよく、店内のVMDに魅せられ、ペースに合わせた買い物体験が出来ています。
商品提案の段階で、他社ブランドを勧めるという、思いもよらぬ方向から価格やデザインについての情報が入り顧客サービスという点では満足感が生まれました。しかし、顧客エクスペリエンスとしては、このブランドに期待し入店したにも関わらず、商品を買わずして店を後にし、ブランドへの愛着心を持つことなく、他のブランドに興味を持つ結果となってしまいました。
 
rock climber at sunset time going up a mountain.jpeg
 
 

北欧・欧米・海外でも評価の高い日本プロダクツを扱う個人雑貨店での体験談:
 
贈り物を考慮に、予算内での商品との出会いに期待して入店。
窓際に陽の光で輝くガラス製品が品よく並んでいる。機能的で美しいデザインのインテリアに目を奪われ店舗奥へと足が進む。手作業中の手を止め、「いらっしゃいませ」の声掛け。上品で憧れや想像を掻き立てられる店内VMD。一通り店内の商品を見て、贈り物にしたいと思う候補を選択する。
相手に喜ばれる贈り物をしたいので、商品についての情報を確認したい。
「すみません。この予算で贈り物を考えているのですけれど。」
スタッフとの会話の中に、どんなシチュエーションで?性別や年齢は?などの確認があり、その商品の創り手の簡単な紹介や商品の説明を受ける。贈りものにふさわしい商品と再認識する。ポップや実商品を見て選択した商品に、更なる付加価値が付き、出来上がったラッピングがまた更に商品価値を高め、納得の買い物体験となる。
 
別の機会にも同店舗で、食材の贈り物を購入したことがあり、贈り先に大変喜ばれ店舗を紹介したことがある。
スタッフにお勧めの商品を訊くと複数の提案があり、予算や好みで納得の買い物体験ができた。

 
顧客が必要とする商品情報をスタッフが持っており、顧客が安心してブランドを購入できるシステムづくりが出来ています。商品を高める付加価値づくりに積極的で、ギフトにするとどんな感じになるかの提案や、商品がどんな用途でどんな風に使われて欲しいかの提案が上手く、VMDが成功しているといえます。また、顧客が顧客を呼びリピーターづくりにも成功しています。
 
 sunset  in Reine Village, Lofoten Islands, Norway.jpeg
 
 

ラッシュガードを購入希望で訪れたスポーツ用品店での体験談:
 
セール品のモノトーンのラッシュガードと、原価でカラーのラッシュガードと迷い、試着した後も決め兼ねていると、
「私だったら気に入ったカラーのものを原価でも買いますね。セール品は絶対お得ですけれど、単色でつまらないじゃあないですか。」仰る通り。しかしお得なセール品は家計的に有り難い。主婦的には、セール品を購入する気持ちが高まっていたが、店員さんの一言で購入を辞めた。

 
スタッフにあと一息、顧客が迷っている時間を待つ姿勢があったなら、売ってしまいたいセール品を販売出来たかもしれません。中間の値段のカラー商品を提案したならば、販売出来たかもしれません。これは客層にもより、若年層でカリスマ店員の影響力が高い状況であれば販売に至ったかもしれませんが。
 
 long boat and rocks on beach in Krabi, Thailand.jpeg
 
 
以上挙げた体験は、あくまで筆者個人の体験でしかありません。しかしこれも一つのデータです。
買い物体験は、お客様の年齢、性別、置かれた立場、経済状況など多数の因子によって変わってきます。
その中でより多くのお客様に、満足のいく買い物体験を提供する方法はどのような方法でしょうか?
それは、まずどんなお客様が来店されているのか?お客様についてのデータを取ることから始まります。データを収集し、現状を知る。そして、改善点や提案はどのポイントにあるのか?具体的にしていきます。
トップセールスはどの時間にどのスタッフによるものなのか?否定的に分析をするのではなく、効果のあった方法をスタッフで共有し全スタッフで取り組む姿勢が大切です。

 
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