株式会社バロックジャパンリミテッドの村井社長が日本のアパレル業界が停滞している原因について、「売り上げありきで考えるから、日本のアパレルは苦しんでいる」という、興味深い見解を示しました。
村井社長のコメントを掲載した繊研+はこの見解を、「規模ではなく利益追求を強調した」とまとめました。(繊研+ (株式会社繊研新聞社のアパレル業界向けの情報サイト)11月4日)
MOUSSY、SLY、AZUL by moussy、などのブランドで知られるバロックジャパンリミテッド(創業2000年)は、今月1日、東証一部に上場しました。上場にともない、社会的責任、とくに、株主や社会への還元がより一層強く求められることになり、店舗運営の効率を高め、債権者にとってより収益力のある企業作りが求められることになリました。上場企業にとって、社会や債権者のために利益を「効率よく」、「効果的に」産み出すことが求められます。
しかし残念ながら、アパレル業界のみならず、日本では売上を上げるための「効率」が軽視されています。会社が社員や従業員に、「非効率」や「低生産性」を「長時間労働」で埋め合わせさせるのがその典型的な例です。
ある社員の効率が1万円/日(=8時間)だとしましょう。そこで会社に8時間の残業の報告をせず、1日1万円の成果を出すのに16時間かけたとしましょう。それは、その社員の効率(生産性)が半分(50パーセント)に落ちたことを示しています。同じ成果をあげるのに、2倍の時間を費やしたのですから。
効率や生産性を軽視するような企業に金融機関が融資したり、投資家が投資したりしますか?効率や生産性を軽視するような組織で働きたいですか?
売上のために、どれほどの経費(広告宣伝費、販売促進費、人件費、設備費など)が費やされているのかをお考えになったことはありますか?みなさまのお店のコストパフォーマンスはいかがでしょうか?
そもそも、「どうやったら『効率』や「生産性」がわかるの?」という疑問をお持ちになるかもしれませんね。
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実は、店舗の効率が簡単に計測出来るのに、その「簡単なこと」さえ行われていないのが日本のアパレル業界の現状です。
「売上」を構成する要素がたった3つ(単価、購買(転換)率、客数)であり、しかもその中でも、購買率と客数は「トラフィック・カウンター」さえあれば簡単に把握でき、算出されるさまざまなKPIから店舗のパフォーマンスが「見える化」するにもかかわらず、日本のアパレル業界ではトラフィック・カウンターがあまり使われていないのです。
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TCは3D Stereoscopic(立体)技術を用いています。カウンターの下を通過する来店客を立体で捉えるため、従来のトラフィックカウンターでは計測してしまう子供やベビーカーや台車などを除外します。
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来店客数をどの様に計測されていますか?従来のPOSレジのみの計測にとどまっていませんか?最近では、入店カウンターもしくはピープルカウンターとして耳にされる方も多いでしょう。来客数カウンターまたは来店カウンターとも呼ばれるこのシステム。何故、必要なのでしょうか?
トラフィック・カウンターを活用して、店舗のパフォーマンス計測を重視しているようなリテール企業は店舗運営の効率化を高め、売上を伸ばし、店舗数を増やしていることをお伝えしたいと思います。
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店舗運営の効率やパフォーマンスを測定するためには、来店客の分析が必要不可欠です。
バロックジャパンリミテッド社のように上場し、社会や債権者に還元する企業づくりが求められている企業だけではなく、「店舗のパフォーマンスを高めて売上を伸ばしたいが、方法がわからない」という数多くの企業様にこそ来店客の分析は必要なのです。